JFL昇格2年目のシーズンを控える松江シティFCのMF田平謙は、2014年から所属し、近年はキャプテンも任されている中心選手。故郷の島根県にJクラブを誕生させるべく、今季も中盤の要として戦い抜く覚悟だ。

上写真=FC今治との練習試合で指示を飛ばす田平(写真◎石倉利英)

「しっかり土台を作る」

 3月21日に45分×3本で行なわれたFC今治と松江シティFCの練習試合。中盤の一角で1、2本目に登場したMF田平謙は、高いボール支配率で押し込んでくる相手の攻撃に粘り強く対応し、攻撃でもテンポ良くパスをつないで奮闘した。松江は1、2本目の90分間は1-1の引き分け、3本目も1-1の引き分けで、トータル2-2と、格上相手にまずまずの結果を残している。

 試合後、田平は「レベルが高い相手に、僕たちがどうプレッシャーをかけていくか。相手もポジショニングがうまく、思うようにプレッシャーをかけることができなかったので、修正しなければいけない点もある」と、まず反省点を口に。一方で「オウンゴールではありますが、カウンターで(1本目の40分に)1点取ることができた。この(今治戦までの)1週間はカウンターのトレーニングをしたので、その形で得点できたのはよかった」と、トレーニングの成果が出たことに手応えをつかんだ様子だった。

 地元の島根県出身で、大社高卒業後に三菱水島FC、デッツォーラ島根でプレーして、2014年に松江に移籍した。中国リーグからJFLへの挑戦を続ける過程で中心選手として活躍し、16年からキャプテンも務めている。この間、松江は中国リーグからJFLへの昇格を果たし、昇格1年目の昨季は最終節まで残留争いを強いられながら、16チーム中15位で残留を決めた。

 今季に向けて田平は、「経験のある選手がたくさん入って、チームとしてやるべきこと、コンセプトも実信(憲明)監督から伝えられている。強い相手と練習試合もやらせてもらい、今日は引き分けですが、良い形で次につなげることができた」とチームづくりの現状を明かした。昨季からの浮上に向け、「去年は失点を避けるために相手を引き込んで守ることが多かったですが、今年は前からボールを奪いに行くことを目指している。そこでしっかりチャレンジして、一つでも多く勝てるようにやっていきたい」と語るように、チーム戦術もブラッシュアップしていくという。

 JFLは第3節まで延期となっており、開幕は現時点で4月にずれ込む。今季のクラブの目標はJFL10位以内だが、田平は「島根県にはJリーグのクラブがない。この先のためにも、しっかり土台を作ることが大事」と、クラブの未来も見据えて新シーズンに臨む決意を示した。

 31歳となり、「僕もベテランの方に入ってきて、そんなに長くはプレーできない」と自覚している。Jリーグを目指す島根県出身選手に、地元のクラブでプレーする機会を与えたい。田平は地元への思いを胸に、「若い選手が島根県に根付けるように、チーム全員で協力しながらやっていきたい」と、新シーズンへの意気込みを新たにしていた。

文◎石倉利英 写真◎石倉利英

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