東京五輪イヤーとなる2020年の日本サッカーについて語り合うイベントが開催され、カズをはじめ日本サッカー界のレジェンドが集結。思い出や裏話、来年への期待など多岐にわたった内容に、会場は大いに盛り上がった。

上写真=左から大仁名誉会長、川上氏、カズ、岩清水、前園氏。チケットが完売した会場は大いに盛り上がった(写真◎石倉利英)

新国立競技場に「興奮した」

 12月22日に東京都文京区の日本サッカーミュージアムで開催されたトークショー『2020 日本サッカーこう戦う』には、横浜FCのFWカズ(三浦知良)、日テレ・ベレーザのDF岩清水梓の現役2選手に加え、前園真聖氏、川上直子氏の男女五輪経験者が出演。ほかに日本サッカー協会名誉会長の大仁邦彌氏が出演し、司会は本誌でコラム『日々是なでしこ』を連載中のスポーツキャスター、日々野真理氏が務めた。

 前日に行なわれた新国立競技場でのオープニングイベントにスペシャルゲストとして登場し、初めてピッチに足を踏み入れたカズは、そのときの印象を「6万人が入っているところに1人で入っていって、すべての目線が集中するので興奮したし、みんなのエネルギーを感じながら、かみ締めながら第一歩を踏み出しました」と回想。続けて「やはり国立競技場はいいな、と思いました。待ち時間のときに少し緊張しましたが、ピッチに立ったら安心するんですよ。実際の試合と一緒で、ピッチに立ったら落ち着きました」と舞台裏を語った。

 カズが愛称の『キング』の由来を、自ら語る場面もあった。「キングといえば『キング・ペレ』ですよ」と語った上で、「93年の(アメリカ・)ワールドカップ予選の北朝鮮戦で、僕が2ゴールしたんです。そのときに『ガルフ・タイムス』という中東の新聞のイギリス人記者が、ペレのいたサントスで(ブラジル時代に)プレーしていたカズが2ゴールを決めたので、ペレのいたサントス=ペレといえばキング、ということで、『キング・カズ』と見出しにしたんです」と明かすと、場内は驚きとどよめきに包まれた。

 ただ、カズが直後に「それで…自分で言うようになりましたね。自分で言っちゃった。翌年に出した写真集のタイトルも自分で『キング』とつけました」と笑うと、場内も爆笑。「その後、96年にJリーグで得点王になって、サッカーマガジンなどの専門誌が『キング・カズ』という見出しをつけて、また自分で言い出したんですよ」と続けると、さらに場内が沸き、前園氏は「海外メディアが発信だとは知りませんでした」と驚いていた。


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