7月30日、第42回日本クラブユース選手権(U-18)大会準決勝が味の素フィールド西が丘で行なわれ、清水ユースと大宮ユースが決勝へと駒を進めた。16時キックオフの準決勝第1試合では、清水ユースと福岡U-18が対戦。お互いに無得点のまま時計の針が進んでいたが、83分に清水ユースに1点が入り、2年ぶりの決勝進出を決めた。第2試合では大宮ユースが広島ユースを延長戦の末に3-2で下し、3年ぶりのファイナリストとなった。

試合終了のホイッスルが鳴った瞬間、決勝ゴールを挙げた大宮ユースの五百藏がベンチに駆け寄り喜びを分かち合う 写真◎サッカーマガジン

決勝点を挙げた山崎「全員で力を合わせて優勝したい」

■2018年7月30日 第42回日本クラブユース選手権(U-18)大会
準決勝 第1試合
清水エスパルスユース 1-0 アビスパ福岡U-18
得点者:(清)山崎稜介

画像: 試合終了後、値千金の決勝点を決めた山崎⑲をチームメイトが祝福 写真◎サッカーマガジン

試合終了後、値千金の決勝点を決めた山崎⑲をチームメイトが祝福 写真◎サッカーマガジン

気温31度の中で行なわれた消耗戦の決着をつけたのは、61分に途中交代で入った清水ユースのジョーカーだった。

83分、川本梨誉が強引に左サイドを突破してクロスを上げると、ゴール前へ走り込んだ山崎稜介がヘディングシュートを決め、均衡を破った。

「ここまで(準々決勝まで)良いパフォーマンスを見せられていなかった。今日も、その前のチャンスで決められなかったので、次こそは、と思っていた。(ゴール後は)うれしくて、ベンチへ行っちゃいました」と、試合後は満面の笑顔を浮かべた。

指揮を執る平岡宏章監督も、チームの成長に手ごたえをつかんでいる。

「こちらのほうがスムーズに試合に入れたと思う。“史上最弱”と言われることもあったけれど、“史上最強”を目指したい」と言葉に力がこもる。

「ベンチに入る人も、入らない人も含めて、全員で力を合わせて、2年前に果たせなかった優勝を成し遂げたい」(山崎)

清水ユースが夏の日本一へ照準を合わせる。

土壇場ゴールのGK村田「あきらめない気持ちが得点につながった」

■2018年7月30日 第42回日本クラブユース選手権(U-18)大会
準決勝 第2試合
大宮アルディージャユース 3-2(延長) サンフレッチェ広島F.Cユース
得点者:(大)髙田颯也、村田耀、五百藏悠 (広)山﨑大地、桂陸人

画像: 90+4分に大宮ユースのGK村田が劇的な同点ゴールを挙げる 写真◎サッカーマガジン

90+4分に大宮ユースのGK村田が劇的な同点ゴールを挙げる 写真◎サッカーマガジン

二つの劇的なゴールが大宮ユースを3年ぶりの決勝へと導いた。

一つ目は後半終了間際の90+4分。1点ビハインドの大宮ユースはラストプレーでCKのチャンスを得ると、高柳郁弥の蹴ったボールがゴール前に上がっていたGK村田耀の元へ。「広島ユースはセットプレー(の守備)がうまくいっていないな、と思っていたけれど、こぼれ球が来たので気持ちで押し込むだけでした。最後の最後に、あきらめない気持ちがゴールにつながった」と、守護神が起死回生の同点ゴールを決めた。

さらにドラマは続く。二つ目は延長後半のアディショナルタイムだった。ゴール正面でFKを獲得。ボールの前にはCKなどプレースキックを任されていた高柳と、90分に交代で投入された五百藏悠が立った。

「チャンスがあったらシュートを打て」と、丹野友輔監督に送り出された五百藏が左足を一閃。美しい放物線がゴールネットに突き刺さった。

「(ゴールの瞬間は)あまり覚えていないけれど、初めてチームの力になれた」と、五百藏はホッと肩をなで下ろす。ケガに苦しみ、戦列を離れる時期もあっただけに、喜びもひとしおだ。丹野監督も「最後にやってくれると思って、自信を持って(交代で)出場させました。持ち前の技術力を見せられて良かった」と、笑顔を見せた。

3年ぶりの決勝の舞台で、狙うは初優勝だ。

「勝つことに意味があると思うから、チーム一丸となって戦いたい」(村田)

「アルディージャの歴史を塗り替えるために、チーム一丸となって頑張りたい」(五百藏)

二人のヒーローは、2日後も勝利を目指す。

 
取材◎小林康幸
 

■第42回日本クラブユース選手権(U-18)大会 決勝
2018年8月1日(水)17時キックオフ 味の素フィールド西が丘
清水エスパルスユース vs 大宮アルディージャユース


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