2回戦@西が丘 日章学園4-1佐賀東 得点者:(日)佐藤颯、河原2、木津(佐)中里

FW歴1年のストライカー

ギラヴァンツ北九州への加入が内定している日章学園の10番、佐藤颯汰が出色の働きを見せた。

まずは前半の9分。ハーフウェーライン付近で味方がカットしたボールを拾うと、スピードに乗ったドリブルでペナルティーエリア内まで運び、左足で巧みにコースを突いて2試合連続ゴールを記録。さらに19分には、鋭いドリブル突破から河原の逆転ゴールをお膳立て。1得点1アシストの活躍で、逆転勝利の立役者となった。

エースストライカーと呼ぶにふさわしい活躍を今大会で見せているが、実はFW歴はまだ1年あまり。2年生の途中まではボランチを務めていたが、昨年度の3年生が引退し、新チームが始動してからFWでプレーするようになった。「もともとドリブルは得意だったので、たぶんそこを監督が見てくれたんだと思います」。帝京高の点取り屋として選手権優勝を経験している早稲田一男監督のもと、FWのイロハを学び、得意のドリブルからシュートに持ち込む形を磨いた。

そして、このコンバートが佐藤のサッカー人生を大きく変えることになる。当初、卒業後は関東の大学へ進学する予定だったが、FWとしての活躍に目をつけたギラヴァンツ北九州から昨夏、獲得のオファーが届いたのだ。「FWになったからプロに行けたと思うか」という報道陣の問いに対し、「そう思います」ときっぱり。「Jリーグでプレーすることが夢だったので、行けるなら早く行きたい」と、高卒でのプロ入りを決断した。

今大会の数少ないJ内定選手として、またここまで3ゴールという数字も加わり、注目される立場にあるが本人は謙虚さを失わない。自身のプレーについて、1回戦では「50点」と語り、この日の2回戦でも「60点」と辛口評価。十分な働きを果たしているように思われるが、「後半にバテてしまったし、もっとゴールを狙うプレーをしないといけない」と反省の弁を口にする。

次なる相手はインターハイ王者の流経大柏。謙虚なストライカーは、「流経大柏はすごく走るし、守備も堅い。でも、自分たちのサッカーを貫き通せれば、勝機はあると思う」と、ほんの少し自信をのぞかせた。

文◎多賀祐輔 写真◎小山真司

さとう・そうた/1999年4月21日生まれ、日章学園中出身。1年時から先発に定着し、2年時の秋にボランチからFWに転向。来季よりJ3北九州への加入が内定している。172cm、62kg


This article is a sponsored article by
''.