12月1日、モスクワのクレムリンパレスで『2018FIFAロシア・ワールドカップ』のグループリーグの組分け抽選会が開催され、日本はグループHで、コロンビア、セネガル、ポーランドと対戦することになった。

そもそも楽な試合など1つもない

今回の組分け抽選結果は以下の通り。

■Group A
ロシア(欧州・開催国/2大会連続11回目/65位)
サウジアラビア(アジア/3大会ぶり5回目/63位)
エジプト(アフリカ/7大会ぶり3回目/31位)
ウルグアイ(南米/3大会連続13回目/21位)
 
■Group B
ポルトガル(欧州/5大会連続7回目/3位)
スペイン(欧州/11大会連続15回目/6位)
モロッコ(アフリカ/5大会ぶり5回目/40位)
イラン (アジア/2大会連続5回目/32位)
 
■Group C
フランス (欧州/6大会連続15回目/9位)
オーストラリア (アジア/4大会連続5回目/39位)
ペルー (南米/9大会ぶり5回目/11位)
デンマーク (欧州/2大会ぶり5回目/12位)
 
■Group D
アルゼンチン (南米/12大会連続17回目/4位)
アイスランド (欧州/初出場/22位)
クロアチア (欧州/2大会連続5回目/17位)
ナイジェリア (アフリカ/3大会連続6回目/50位)
 
■Group E
ブラジル (南米/21大会連続21回目/2位)
スイス (欧州/4大会連続11回目/8位)
コスタリカ (北中米カリブ海/2大会連続5回目/26位)
セルビア (欧州/2大会ぶり12回目/37位)
 
■Group F
ドイツ(欧州/17大会連続19回目/1位)
メキシコ(北中米カリブ海/7大会連続16回目/16位)
スウェーデン(欧州/3大会ぶり12回目/18位)
韓国(アジア/9大会連続10回目/59位)
 
■Group G
ベルギー(欧州/2大会連続13回目/5位)
パナマ(北中米カリブ海/初出場/56位)
チュニジア(アフリカ/3大会ぶり5回目/27位)
イングランド(欧州/6大会連続15回目/15位)
 
■Group H
ポーランド(欧州/3大会ぶり8回目/7位)
セネガル(アフリカ/4大会ぶり2回目/23位)
コロンビア(南米/2大会連続6回目/13位)
日本(アジア/6大会連続6回目/55位)

※カッコ内は地域/出場回数/FIFAランキング(2017年11月23日時点)

抽選を行うにあたり、まず10月のFIFAランキングをもとに出場32か国は8か国ずつ4つのポットに分けられ、日本は最も格下である第4ポットに振り分けられていた(日本のFIFAランクは44位)。以下がそのポット分けである。

●第1ポットは開催国ロシア、ドイツ、ブラジル、ポルトガル、アルゼンチン、ベルギー、ポーランド、フランス。
●第2ポットはスペイン、ペルー、スイス、イングランド、コロンビア、メキシコ、ウルグアイ、クロアチア。
●第3ポッドはデンマーク、アイスランド、コスタリカ、スウェーデン、チュニジア、エジプト、セネガル、イラン。
●第4ポットにセルビア、ナイジェリア、オーストラリア、日本、モロッコ、パナマ、韓国、サウジアラビア。

組分け抽選には、同じ大陸連盟の国と同じグループにならないというルールがあり、たとえば第1ポットのブラジルが入ったグループEに、第2ポットから同じ南米サッカー連盟のコロンビアが入ることはなかった。

日本の場合で言えば、第3ポットでアジアサッカー連盟に属するイランが振り分けられたグループBに入ることはなかったということになる。ただし、参加国の多いヨーロッパの国については2国まで同居が可能であり、これらの諸条件を考慮すると、第4ポットの日本の抽選時には、すでにある程度、行き先が絞られていた。グループFかグループHか――。

結果、日本はグループHでコロンビア、セネガル、ポーランドと対戦することになった。

■日本代表の対戦国とスケジュール
◎第1戦
6月20日0時(サランスク)
vsコロンビア
 
◎第2戦
6月25日0時(エカテリンブルク)
vsセネガル
 
◎第3戦
6月28日23時(ボルゴグラード)
vsポーランド

※日時は日本時間。キックオフ時間は変更の場合あり。

初戦で対戦するコロンビアは前回のブラジル大会でもグループステージで戦い、1-4と惨敗した因縁の相手。これまでの通算成績は1分け2敗と日本の未勝利に終わっている。FWファルカオが復調し、前回大会でも日本が手を焼いたハメス・ロドリゲス、クアドラドも健在。難敵には違いないが、16強入りのために極めて重要な初戦であることを考えれば、勝ち点を奪取がマストになる。

2戦目のセネガルは4大会ぶり2度目の出場となるものの、アフリカ予選でグループを首位で突破するなど近年再び力をつけてきた強豪。サディオ・マネを筆頭にケイタ、サコらアタッカーにタレントがそろい、日本が苦手とする身体能力の高い選手も多い。過去の対戦でも1分け2敗と未勝利だ。

3戦目のポーランドは今回の対戦相手の中でFIFAランキングが7位と最上位であり、ワールドクラスのストライカー、レバンドフスキの得点力は脅威的。ヨーロッパ予選でグループを1位で突破したのも、その攻撃力があればこそ。過去の対戦成績は日本の2勝4敗。4敗はいずれも1981年1月から2月にかけての親善試合で、2勝は96年のカールズバークカップ(5-0)と02年のテストマッチ(2-0)。近年は日本が優位だが、EURO2016で8強に進出した現在の攻撃的なチームとはまるで違う。

組分け抽選の結果を受け、ハリルホジッチ監督は以下のように話した。

「もっと難しいグループに入る可能性もあったわけですが…とはいえ、このグループに入ったことがよかったのか、戦ってみないと分からない。キーとなるのはコロンビア戦だと思います。偶然なのですが、数日前にコロンビア戦の映像を見まして、日本にとってはリベンジという形になるかと思います。セネガルに関しては、よく知っていますが、非常に身体能力の高い選手が多くいて、身長が2メートル近い選手もいますし、(対戦では)デュエルが大切になると思います。ポーランドについては世界で有数のゴールゲッター、レバンドフスキがいて、(ほかの2国とは)また別のスタイル持つチームで非常に厳しい相手だと思っています。(本大会まで)7か月ありますので目標を定めてしっかりと熱意を持って準備をしていきたいと思います」

前回の14年ブラジルW杯でアルジェリア代表を率いたハリルホジッチ監督は、ベルギー、ロシア、韓国と同居したグループHを2位で突破して16強入りを果たし、決勝トーナメント1回戦で優勝したドイツと好勝負を演じた。その経験からも「世界を驚かせることは可能だ」とこれまで繰り返してきた。

日本は98年大会からこれまでに5度W杯に出場し、2度、グループステージ(GS)を突破して16強入りを果たしている。98年はGS敗退、02年は16強、06年はGS敗退、10年は16強、14年はGS敗退。交互にGS突破を果たすわけではあるまいが、はたして18年大会は……。

日本の初戦は、2018年6月20日。対戦国はコロンビア。世界を驚かす、その第一歩とできるか――。


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