8月24日発売のサッカーマガジン10月号はJリーグ準会員だった『ネクスト10』を特集。アビスパ福岡からは岩下敬輔選手が登場。今季からJ2で戦う福岡に移籍した理由、そしてクラブの成長のために自身が果たすべき役割について話している。
チャレンジしたいと決意
「アビスパをビッグクラブにする」と宣言し、今季から福岡へと活躍の場を移した岩下敬輔。その言葉の裏には、アビスパ福岡というクラブのポテンシャルの高さがあると打ち明けている。
「福岡は人口が150万人もいて、日本で5番目に数えられるほど、街のポテンシャルが高い。ここからビッグクラブになれるんだという可能性を感じたんです。これが移籍を決めた一番の理由です」
今回と同様に、これまでも「可能性」を感じての移籍という「チャレンジ」を経験してきた。「エスパルスからガンバに移籍したときも同じでした。当時、J1の上位チームからのオファーもあり、ガンバはダントツの最下位だった。条件は他のチームのほうが良かったかもしれない。でも、見方を変えれば、ガンバは上がっていくしかない状態です。それにチャレンジしたい思いがあったし、逆に言えばチャンスだと感じた」。
岩下は、「チャンスを生かせる自信」ものぞかせる。
「アビスパが降格した直後のシーズンはJ2の中位や、場合によっては下位にまで落ちるという話を聞いていました。それにこれまでJ1から最下位で降格し、1年で復帰したチームがないことも知っていた」と、過去のジンクスを理解しながらも、「状況をポジティブに捉えれば、チャレンジする意義を感じたし、そのチャレンジを成功させる自信もあった」と、言葉に力を込めた。
岩下の自信を証明するように、チームはJ2第29節を終えて自動昇格圏の2位につけている。ここまでは1年でのJ1復帰へ向けて、良い結果を残していると言えるだろう。
ただし、岩下は現状を楽観視していない。
「局面での判断が、まだまだ遅いと思うし、プロとして体を張らなければいけなかったり、時間を作ったりすることが必要なときに、それをできる選手がほとんどいません」
現状を踏まえた上で、経験豊富なDFが果たすべき役割とは何か――。
8月24日発売のサッカーマガジン10月号で掲載しているインタビューには、岩下の熱い思いがこもっている。
(インタビュー取材◎中倉一志/撮影◎筒井剛史)