日本で最もタイトルを獲得しているJクラブ・鹿島アントラーズで、クラブ史上最もゴールを記録しているレジェンド・長谷川祥之さんがサッカーマガジン8月号に登場している。
92年に鹿島に加わり、Jリーグのスタートから主力として活躍したFW長谷川祥之氏は、プレーしたJ1・11シーズンで89得点をスコアした。その数字はクラブ歴代1位。2位の柳沢敦(現コーチ)の80点を9ゴール上回る。多くの名ストライカーがプレーしてきたクラブにおいて、なぜ別格の数字を記録できたのか。
「もう生き残るだけで必死でしたよ。良い外国人がいっぱいいて、クロ(黒崎比差支/現久志)、真中(靖夫)もいる。負けたくないって気持ちは強かったですよね。プレー内容が悪かったら外されますからね。試合に出たら、結果を出し続けていくしかない」
そしてライバルたちとのポジション争いに勝つために、ピッチに立った際に必ず心がけていたことがあったという。
「僕の場合、ヘディングだろうが、足だろうが、とにかく相手よりも5センチでも10センチでも前に出て(ボールに)触ることを心がけます。(クロスボールに対しては)少しでもコースを変えられればいいやっていう感覚。たとえボールとのタイミング合わなくてシュートを打てなくても、相手がボールに触れないようにしておけば、僕の後ろにいる人がフリーになるわけじゃないですか。ならば犠牲になって、味方が点を取ってくれればいい。とにかく相手の前に出ることにこだわっていましたね」
ゴール前に臆せず突っ込んでいく姿は、今も多くのサポーターの脳裏に焼きついていることだろう。
アントラーズの11番が記録した89ゴールの中には、チームを勢いに乗せたゴール、チームを窮地から救ったゴール、勝利を引き寄せたゴールなど、さまざまなゴールがある。積み上げたゴールについて、いまも破られていない記録について、レジェンドはいまどんな考えを持っているのか――。
8月号では長谷川さん自身が記録について話しているほか、スカウト業に携わったからこそ感じるストライカーの重要なポイントについても語っている。ぜひ、鹿島の歴代最多得点者のインタビューをご覧ください。