上写真=先発フル出場で勝利に貢献したブライトンの三笘薫(写真◎Getty Images)
ラシュフォードの1ミリはならず…
ブライトンが敵地オールドトラフォードから勝ち点3を持ち帰った。序盤かららマーカス・ラシュフォードのドリブルに手を焼き、劣勢になったが、最初にネットを揺らしたのはアウェーチームの方だった。
20分、決めたのはダニー・ウェルベックだ。後方からのボールに対してポストに入って、右サイドを走るシモン・アディングラに素早く展開。折り返されたボールを、ニアでアダム・ララーナがスルー。その背後にきっちり走り込んでいたウェルベックが蹴り込み、ブライトンが先制に成功した。
試合のペースを握っていたのはマンチェスター・Uの方だったものの、ブライトンが流れるような連係からネットを揺らしてみせた。
前半の終了間際にはラシュフォードがゴールライン際から折り返したボールを、ラスムス・ホイルンドがシュートし、マンチェスター・Uが同点に追いついたかと思われたが、VARによりクロスの時点でボールがラインを割っていたと判明。ギリギリのプレーにも見えたが、三笘の1ミリならぬラシュフォードの1ミリは認められず、ノーゴールと判定された。
後半も、ホームチームが攻勢の時間は長かったが、ブライトンが要所を締めてゴールを許さず、ボールを動かしながら時計の針を進めていった。すると53分に大きな展開から追加点を奪う。右ボランチのパスカル・グロスが左サイドで張る三笘へサイドチェンジのボールを送り、三笘はタメを作りながらインサイドを駆け上がってきた左サイドバックのタリック・ランプティにパス。ランプティがボックス内の様子をうかがいつつ短いパスを送ると、一連のプレーの起点になったグロスが走り込み、DFのタイミングを外してシュート。リードを2点に広げた。
71分、ブライトンはさらにネットを揺らす。自陣深い位置でパスを回し、相手をいなすと、左サイドのランプティがスルーパスから抜け出して独走。ボックス内に到達したところで横パスを送り、最後は今夏ワトフォードから加入したジョアン・ペドロが右足でゴールを射抜いた。
3−0となり、マンチェスター・Uのファンが帰り始める中、73分にハンニバル・メイブリのミドルシュートを決めて1点を返したものの、時すでに遅し。2点目を奪うことはできず、ブライトンがそのまま試合をクローズさせて勝利をつかみ取った。三笘もフル出場で快勝に貢献した。
マンチェスター・Uがホームでリーグ戦に敗れたのは昨季の開幕戦でブライトンに敗れて以来のこと。改めてブライトンが地力を示した試合になった。