上写真は=守備の時間が長くなった試合の中で攻め筋を探り続けた斉藤光毅(写真◎Getty Images)
欧州カップ戦行きは来季の目標に
スパルタは9日にホームで行われた第1戦で勝利をつかみかけながら、アディショナルタイムに追いつかれて1−1と引き分けた。第2戦の場所はトウェンテのホーム、デ・フロールシュ・フェステ。同スタジアムでの直近5試合は1勝1分け3敗と分が悪いスパルタだが(親善試合含む)、ECLに出場権を得るためには勝つしかなかった。
だが、序盤から相手にボールを握られ、苦しい戦いを強いられる。スパルタは集中力高く守り、なんとか前半は無失点で切り抜けたが、後半53分、守備が混乱して失点してしまう。ボックス手前までボールを持ち込まれると、複数人で対応しながらもボールを奪いきれず、チェルニーとのパス交換からFWウガルデにポストワークを許し、後方から走り込んできた右サイドバックのジョシュア・ブレネにシュートを叩き込まれた。
シュートを打たれる瞬間、スパルタの右サイドバック、サンボが危機を察知してファーサイドのゴールをカバーすべく走ったが、ボールに触りながらもその勢いを止められず。ボールは無情にもゴールの中へと吸い込まれた。
いよいよ攻めるしかなくなったスパルタは、さらにゴールへ向かう姿勢を強めていった。斉藤もサイドから中央へと進出し、積極的にボールを受けて攻め筋を探るようになる。だが、ゴールは最後まで遠いまま。スコアは動かず、トゥエンテが1−0で勝利を収めた。
この結果、決勝2試合の成績はトゥエンテの1勝1分(2試合合計2−1)となり、プレーオフに参加した4チームのうち、リーグ戦最上位である5位トゥエンテがECL出場権を獲得した。順当といえば順当な結果だが、6位スパルタも守備の固さと速攻の鋭さを発揮し、肉薄してみせた。中でも攻撃面でチームを牽引し、準決勝や決勝第1戦で存在感を示したのが、斉藤だった。
斉藤はレギュラーシーズンで28試合に出場し、7ゴール5アシストを記録。その活躍が認められ、ベルギーのロンメルからのレンタル期間が延長されることになった。つまり来季、斉藤にはリベンジのチャンスがあるということ。引き続きスパルタ・ロッテルダムのユニフォームを着て、今回達成できなかった欧州カップ戦行きを目指すことになる。