上写真=左サイドで先発し、フル出場を果たした三笘薫。しかし勝利をつかむことはできず(写真◎Getty Images)
7位トットナムとは勝ち点1差のまま
敵地に残り込んだブライトンは序盤からニューカッスルの勢いに圧倒された。ハイプレスに苦しみ、ビルドアップを制限されてボールを前進させることができなかった。珍しく前方に蹴り出しては回収されて連続攻撃を浴びる場面も散見。
それでも20分間は耐えしのいだが22分、ついに失点してしまう。相手の左CKの場面でトリッピアーが蹴ったボールをニアでウンダブがクリアしたが、後方にすらす形になったボールはそのままゴールの中へ。オウンゴールでニューカッスルに先行されることになった。
その後も相手の勢いの前にブライトンは本来のプレーを出すことができず、前半終了間際にはFKからダン・バーンにヘディングシュートを決められ、0ー2とリードを広げられる。前半はブライトンにチャンスがほとんどなく、37分にカットインから三笘が放ったシュートも枠の上へ外れた。
迎えた後半、2点を追うブライトンはプレスを回避し、スムーズなつなぎを見せ始めた。相手の圧力の中でもボールホルダーの周りの選手がしっかり顔を出し、ワンタッチで相手の寄せよりも早くボールを動かしていく。するとGKスティールがアルミロンのシュートを好守で阻止した直後の51分、MFギルモアのスルーパスに反応したウンダブがゴールほぼ正面から右足で蹴り込み、1点を返した。
ニューカッスルはCL出場権、ブライトンはEL出場権を獲得を目指し、試合はここからさらに加速していった。64分すぎにはニューカッスルのFWイサクがヘッドを放つが、GKスティールがビッグセーブで阻止。逆に69分にはブライトンがチャンスをつかみ、カイセドの右クロスに途中出場のエンシソがフリーで飛び込みヘッドを放ったものの、ボールはわずかに左に逸れた。
70分を過ぎると相手のプレスが弱まり、ブライトンが前向きでボールを持って前進するシーンが増えていく。ただ、ニューカッスルも自陣でボールを奪うやシンプルに前方に送って攻めに出る。試合はよりオープンな展開になったが、互いに求めた次の1点を奪ったのは、ホームの大声援を受けるニューカッスルだった。
89分、自陣深い位置でボールを回収したアルミロンがハーフウェーライン付近までボールを運び、スルーパスを送ると、カラム・ウィルソンが抜け出し、GKとの1対1を制してゴールをスコア。さらに90+1分にはそのウィルソンのお膳立てからブルーノ・ギマラインスがダメ押しゴールを決めて4−1とし、ニューカッスルが勝利を手にした。この結果、3位をキープし、5位リバプールとの勝ち点差を4ポイントに広げた。CL出場権獲得に大きく前進したと言える。
一方、ブライトンは三笘がフル出場を果たしたものの、厳しいマークに遭ってほとんど見せ場を作れなかった。まだ消化は1試合少ないが、勝ち点1差で7位につけるトットナムとのポイントを広げられず、5位リバプールとの7差も縮められずに痛い敗戦となった。次戦は21日、中2日で負けられない最下位(20位)のサウサンプトン戦に臨む。