上写真=大活躍で勝利に貢献した三笘薫(写真◎Getty Images)
攻撃の中心としてチームをけん引
1点を追う前半終了間際の44分のことだった。右サイドから送られたララーナのクロスをファーサイドで待っていた三笘がヘディング。相手の右サイドバック、セメドよりも高く飛び、ボールを叩いて同点に追いついた。
ブライトンはララーナのゴールで10分に先行した。左サイドから三笘が相手DFの間を通すパスを右足アウトサイドで送りトロサールが落としたところを決めている。相手の虚をつくタイミングでボールをゴール前に送った三笘が起点になってゴールが生まれた。しかし幸先よくスタートしながら、その後に2失点。前半の流れは決して良いものではなかった。そんな難しい展開を好転させたのが、三笘のゴールだった。
同点で追いついた後、さらにブライトンは攻勢に出る。その主役となったのも、三笘だ。前半のアディショナルタイム。左CBのダンクのロングフィードに三笘が反応。ファーストタッチで競り合うセメドの前に体を入れつつボールを置くと、三笘のマーカーはファウルで止めるしかなかった。三笘のスキルフルなプレーによって、ウルブスは一人少ない状態で後半を迎えることになった。
ボール保持で上回るブライトンだが、次の1点をなかなか手にすることができなかった。三笘は左サイドを切り裂くだけではなく、中央エリアでボールを引き出して攻撃を活性化するも、ウルブスも粘り強い守りで対抗。2-2のまま、時計の針は進んでいった。
残り10分を切り、ドロー決着もよぎり始めた時間帯だった。中央に頻繁に進出し、攻撃を循環させようと努めてきた三笘のプレーから再びゴールが生まれる。ボックス左でボールを受けると縦に持ち出して対峙するDFを突破。ゴールライン際まで深く進入して送ったクロスがウンダフを経由し、フリーのグロスへ。83分、ブライトンが勝ち越しに成功した。
三笘は90分にフェルトマンと交代。ベンチに下がる際にはサポーターから称賛の拍手が注がれた。試合はそのまま2-3で決着。アウェーに乗り込んだブライトンが連勝でリーグ6勝目を挙げたが、その立役者となったのが三笘薫だった。