ラ・リーガ(スペインリーグ)の35節が現地7日に行われた。久保建英が所属する16位のマジョルカはホームで18位のグラナダと対戦。残留を争うライバルとの一戦に、久保建英は2試合ぶりに先発したが、チームとして相手の勢いを止められず、一時は同点に追いつきながらも2-6で大敗した。

上写真=2試合ぶりに先発出場した久保建英(写真◎Getty Images)

相手の勢いに抗えず、飲み込まれる

 16位のマジョルカは、18位のグラナダをホームに迎えた。試合前の段階で前者の勝ち点は32で、後者は31。17位カディスも勝ち点32であり、マジョルカからすれば、残留圏(16位以上)に残るためには、絶対に負けられない試合だった。

 しかもこの日は残留を争う相手との対戦だ。いわゆる6ポイントゲームであり、勝って勝ち点差を広げたいところ。右サイドで2試合ぶりに先発した久保も、当然気合いは入っていたはずだろう。しかし、先制したのはアウェーのグラナダの方だった。

 開始5分、左CKの流れからルイス・スアレスに蹴り込まれて失点。早々とリードを奪われたが、マジョルカも久保が絡んで28分に追いついてみせる。敵陣でボールを回収したパブロ・マフェオが右に展開したパスを久保がジャンプしながらダイレクトで折り返す。これをベダト・ムリキが後方に優しく落として、サルバ・セビージャが強烈な右足ミドルを叩き込んだ。

 前半のうちに同点に追いついたマジョルカはその勢いを駆って一気の逆転を狙いたい流れだったが、後半の入り方に失敗してしまう。47分に自陣右サイドに圧縮する形でプレスを仕掛けたものの、密集を抜け出されて、攻撃参加した相手左サイドバックのセルヒオ・エスクデロにシュートを叩き込まれた。

 さらに55分にも右サイドの攻略を許してしまう。センターサークル横で後方からパスを引き出し、ターンした久保が、ニェゴシュ・ペトロヴィッチにボールを奪われたところから相手のカウンターは始まった。ペトロヴィッチにつながれ、抜け出したホルヘ・モリーナへパスが出て、その折り返しをアントニオ・プエルタスにバックヒールで決められた。

 1-3とリードを許し、ますます苦しくなったマジョルカは、58分に追撃の1点を奪う。パブロ・マフェオが単独ドリブルで右サイドを深く切り込み、ボックス内まで攻め上がっていたCBアントニオ・ライージョが打点の高いヘディングを叩き込んだ。

 キャプテンマークを巻くCBのゴールへの勝利への執念を感じさせたのも束の間、グラナダのベテランアタッカーがマジョルカの攻め気を削いだ。3点目をアシストしたホルヘ・モリーナがバイタルエリアから右足一閃。グラナダが再びリードを2点に広げたのだ(69分)。

 そして78分には決定的な1点を決められた。GKからのロングフィードに対して、アントニオ・ライージョがクリアし切れず、ホルヘ・モリーナに収められると、サポートに来たミルト・ウズニにシュートをねじ込まれた。これで、2-5。

 残りの約10分間、マジョルカは攻めるしかない中で、久保は85分に交代。最後まで次のつながる1点を目指したものの、アディショナルタイムにまたしてもホルヘ・モリーナにゴールを許し、2-6で大敗した。

 この結果、マジョルカはグラナダに順位で逆転され、暫定17位に後退。暫定18位のカディス対エルチェの結果次第で(日本時間7日・25時30分キックオフ)、降格圏(17位以下)に転落する可能性も出てきた。

 リーグ戦は残り3試合。アウェーのセビージャ戦、ホームのラージョ戦、最後がアウェーのオサスナ戦だ。マジョルカは、ますますプレッシャーのかかる状況で、ラスト3に臨むことになった。


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