上写真=シャルケ戦で75分から出場した田中碧。写真は昨年のリーグ戦から(写真◎Getty Images)
昨年12月3日以来の勝利
試合開始から前向きの守備でボールを奪い、何度も相手ゴールに迫ったデュッセルドルフだが、先にネットを揺らしたのはシャルケの方だった。前半終了間際の42分にブレンディ・イドリツィが右クロスを押し込んだ。3バックの中央で先発した板倉を中心に、デュッセルドルフの攻めを耐え忍んだシャルケは、良い時間帯の得点になった。
だが、4連敗中でクリスティアン・プロイサー監督の解任し、ダニエル・ティウネ監督が就任したばかりのデュッセルドルフは気落ちすることなく、後半開始から攻めの姿勢を示していった。すると47分に前線に出たボールに鋭く反応したカレド・ナライが1点を返してゲームを振り出しに戻す。さらに56分には右サイドを攻略すると、ボックス手前でボールを受けたナライが進入して折り返すと、ロウヴェン・ヘニングスがネットを揺らし、逆転に成功。ナライのクロスには板倉も反応し、スライディングを試みたが、間に合わなかった。
その後もデュッセルドルフは球際で戦い、鋭い出足でセカンドボールを回収。スタンドの大声援をバックに構えることなく常に前方向を意識したプレーを見せていく。74分にはマルセル・ゾボトカに代わって田中が途中出場。終盤のシャルケの猛攻に対して相手に体をぶつけ、スラディングでクロスを防ぐなど戦う姿勢を示し、短い時間ながらゲームをクローズさせるというタスクに全力を注いだ。
試合は田中も含め、チーム全員が気迫のこもったプレーを最後まで続けたデュッセルドルフが2-1で勝利。リーグ戦では昨年12月3日以来となる勝利を手にし、連敗を4でストップ。順位はまだ16位と低迷しているものの、内容の伴った久々の勝利が浮上のきっかけとなるかもしれない。一方、昇格を目指すシャルケは、上位陣がこぞって勝ち点を積んだだけに何とも悔しい敗戦となった。首位ザンクトパウリと勝ち点4差の5位につけている。