上写真=マルコ・ロイスの突破を止めるべく体を寄せる伊藤洋輝(写真◎Getty Images)
一時は同点に追いつくも最後に力尽きる
リーグ2位につけるドルトムントとのアウェーゲームでシュツットガルトは粘り強い戦いを見せた。日本代表の活動から戻った遠藤は3-1-4-2の中盤「1-4」の右インサイドハーフで先発。伊藤は3バックの左CBとしてスタートからピッチに立つと、強豪相手に集中したプレーを見せる。
とりわけ遠藤のプレスバックと球際の強さは際立ち、相手のアタックを何度も封じた。カップ戦を含め6試合連続先発中の伊藤も集中を切らさず、ドルトムントのアタック陣に食らいついていく。スコアレスで終わった前半45分は守備の時間が長くなったものの、敵地で戦うシュツットガルトの堅い守りが光った。
しかし56分、相手の細かいパスワークで左右に振られ、最後はドニエル・マーレンにミドルシュートを打たれてしまう。伊藤もコースを塞ぎにいったが、一瞬早く足を振られると、飛び込んだ体に当たってボールはゴールに吸い込まれた。
先制を許したシュツットガルトだが、10分と経たぬうちに同点に追いついてみせる。63分、伊藤がアンカーのアタカン・カラソルに縦パスを出すと、スペースに走り出したロベルト・マッシモへとボールが渡り、そのままボックス内に持ち込んでシュート。試合を振り出しに戻すことに成功した。
その後もドルトムントにボールを持たれる展開は続いたが、シュツットガルトも要所を締めてゴールは許さない。試合時間もいよいよ残り5分となり、アウェーで貴重な勝ち点1を獲得できるかーーと思われた時間帯だった。マルコ・ロイスに左サイド深く進入され、遠藤がドリブルを止めようと眼前に立ったものの、タイミングよく背後にボールを出されてしまう。走り込んだトルガン・アザールにシュートを許し、一度はGKフロリアン・ミュラーが反応してストップしたが、こぼれたところをロイスに詰められた。
ゲーム終盤にはCKから伊藤がシュートを放ち、遠藤もヘッドで同点を狙う場面もあったが、試合はそのまま1-2で決着。上位相手に健闘したものの、最後に力尽きる形で敗れ、惜しくも勝ち点を手にできなかった。