プレミアリーグ(イングランド)のアーセナルに所属する冨安健洋が現地18日、第8節のクリスタルパレス戦で先発フル出場を果たした。試合は先制しながら逆転を許す苦しい展開となったが、アディショナルタイムの得点で2-2の引き分けに持ち込んでいる。

上写真=クリスタルパレスのオドソンヌ・エドゥアールと競り合う冨安健洋(写真◎Getty Images)

先制点につながるワンツー

 冨安がクリスタルパレス戦で5戦連続の先発出場を果たした。この日も右サイドバックとしてプレーし、開始早々の7分にはボックス付近でニコラ・ペペのシュートを導くワンツーを成立させてみせた。こぼれ球にピエール=エメリク・オーバメヤンが詰めて、アーセナルが先制。技術の高さを示した。

 しかし、その後はアウェーのクリスタルパレスへと流れが傾いていった。アーセナルは相手のアグレッシブなプレスを受けてボールを失い、たびたびピンチを招く。何とか前半はしのいだものの、後半早々の50分に自陣でボールを狩られて、クリスティアン・ベンテケに決められる。73分には敵陣でアルベルト・サンビロコンガがボールを奪われ、ロングカウンターを浴びた。チームとして攻めに体重をかけたところで受けた逆襲で、守備の準備はできていなかった。オドソンヌ・エドゥアールに決められ、逆転を許すことになった。

 攻めるしかなくなったアーセナルは積極的に前に出るが、キーラン・ティアニーのシュートがクロスバーを直撃するなど惜しい場面はあってもゴールにはつながらない。クリスタルパレスの守備ブロックは堅く、クサビのパスやドリブル突破を最後の最後できっちり跳ね返す、そんな展開が続いた。

 だが、いよいよアディショナルタイムに突入し、アーセナルの敗色濃厚と誰もが思っていた時間帯だった。90+5分。左CKの流れから、こぼれ球をアレクサンドル・ラカゼットが蹴り込み、同点に追いつく。ラストワンプレーの同点劇。途中出場から何とかゴールを生みだそうとプレーし続けていたFWの執念のゴールだった。

 ゴールが決まった瞬間、目前で勝利を逃し、古巣撃破とならなかった敵将パトリック・ビエラ監督はその場にしゃがみ込み、辛くも引き分けに持ち込んだミケル・アルテタ監督はベンチ前で歓喜のガッツポーズを繰り返した。

 冨安が先発に定着して以降、アーセナルの不敗神話は続く。ファンが選ぶ9月の月間MVPに選ばれた勢いと安定感は、10月も継続中だ。攻撃にタイミングよく絡む回数も増やしており、その重要性はますます高まっていきそうだ。


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