上写真＝先制ゴールを決めた松木玖生（写真右／Getty Images）
■2024年４月16日 AFC U23アジア杯GS第1戦
U23日本 １−０ U23中国
得点:（日）松木玖生
守護神・小久保が再三のピンチを防ぐ
重要な大会のスタート。日本は４−３−３で中国戦に臨んだ。
重心を下げて守る相手に対して日本は高い位置からのプレス、素早い切り替えで試合のペースを握りにかかる。すると８分、早速、欲しかった先制ゴールを手にする。
攻撃参加した右サイドバックの関根がボックス右横から戻したボールを右ウイングの山田楓が中国の最終ラインとＧＫの間へ。抜群のタイミングで飛び出した松木が左足を合わせ、ネットを揺らした。
試合の入りとしては最高の形と言えた。だが、17分だった。日本の左ＣＫがクリアされた直後だった。攻め上がっていたＣＢの西尾が背後から近づいた中国の10番ジャ・フェイファンを腕を振って振り払い、VARを経て退場を宣告されてしまった。
10人で戦うことを余儀なくされた日本は、右インサイドハーフの山本を下げ、ＣＢの木村誠二を投入。システムも４−４−１に変更し、ＭＦとＤＦの２ラインで構えて相手を呼び込んでカウンターを狙う戦い方にシフトした。
38分にはタオ・チャンロンにクロスバーを直撃するミドルシュートを打たれ、43分にはベイヘラムに至近距離からヘディングを許した。小久保の好守で逃れたが、１人少ない影響は確実にピッチに表れていた。
後半開始早々にも日本はピンチに見舞われる。47分、後半から入ったシエ・ウェンノンに抜け出され、ＧＫと1対1の状況を作られた。日本にとっては絶体絶命のピンチだったが、またしても守護神・小久保が鋭い反応でシュートをストップ。日本を救った。
その後も日本は中国にボールを握られ、苦しい戦いを強いられた。その中でも選手一人ひとりがハードワークを続け、耐えしのぐと、66分には守備に奔走していた両翼の平河と山田楓をそれぞれ佐藤、藤尾に交代。守備の強度を保ちつつ、カウンターに転じる推進力を確保する。
中国が終盤、GKユー・ジンヨンをフィールドプレーヤーとして投入し、パワープレーに出ると、日本も内野航と鈴木をピッチに送って対応。アディショナルタイムの６分間も集中力を切らさずアグレッシブに戦い抜き、日本が１−０で勝利。劣勢の時間は長かったが、重要な大会初戦に勝ち切った。
▼出場メンバー
U23日本代表◎GK小久保玲央ブライアン、DF関根大輝、西尾隆矢、高井幸大、内野貴史（90分:鈴木海音）、MF山本理仁（22分:木村誠二）、藤田譲瑠チマ、松木玖生、山田楓喜（66分:藤尾翔太）、平河悠（66分:佐藤恵允）、FW細谷真大（90分:内野航太郎）
