上写真=68分から出場した鎌田大地。中盤に安定感をもたらした(写真◎福地和男)
チームを機能させる中心選手として
北中米ワールドカップ後のリスタートとなる南米勢との3連戦。決して簡単な相手ではないが、連勝して迎えたこの日のエクアドルは、中でも最も完成度が高く、チームとして洗練されていた。
68分から久保建英に代わってピッチに入った鎌田大地も、相手の強さを率直に口にした。
「本当にいいチームだなと思いました。すごくゲーム自体が間延びしていて、お互いすごくスペースがある状態だったので。もっと落ち着かせてもっと前にグイグイ行けたらよかったんですけど、ピッチも良くなかったし、彼らも人には強かった。難しい相手だったのかなと思います」
想起したのは相手が日本を研究、リスペクトしていた北中米ワールドカップだったという。
「本来(チーム)はもっと前から前から行きたかったんでしょうけど、本当に相手が足元だけじゃなくてね、足元と見せかけて裏だったりを何回か取られて。前から行ってる分、やっぱりスペースが空いてしまっていたりだとか。それがあるのでなかなか前に行こうとしても行けなかったり。相手のサイドバックの選手の位置とかがあんまり前に行かずにウイングバックから離れて、律だったり敬斗がすごく距離があるような感じで、ポジション取りがうまかったなという風に思うんで。ワールドカップで感じで、研究されて。自分たちのウィークな部分をね、狙われている感じはしましたね」
ピッチに登場直後はシャドーでプレーし、田中碧がベンチに退いた79分以降はボランチに下がって佐野海舟とコンビを組んだ。その佐野海が86分に塩貝健人に代わってフォーメーションが3−4−2−1から3−1−4−2に変更されると、1アンカーを務めた。鎌田がいるからこそ、チームは状況に応じて戦い方を変えられる。言うなれば、日本に戦術の幅をもたらす存在だ。
「失点しなかったので、ああいう風に攻撃的にして、失点して負けるようなことだって多々ある中で、点は取れませんでしたけど ゼロで終われて、結果的に勝てました。トライしながら勝てているというのは、普通のことじゃないと思うし、今はすごい上手くいってる、良いことなんじゃないかなと思います」
3月のスコットランド戦で終盤、ゴールを奪いに行った際にも鎌田は1アンカーでプレーしている。そのときは勝ち越しに成功したが、この日は0−0のまま90分間が終了し、試合は大会規定によりPK戦に突入。2番手のキッカーとして鎌田はきっちり決めた。結局、チームは5人全員が成功し、GK鈴木彩艶が1本を止めて勝利をつかむ。現チームの大きな目標である2027年のアジアカップ優勝に向けても、PK戦勝利は大きな自信になったという。
「PKはもう本当自信、メンタリティーのところだと思う。なので今日みんな入れられたのは良かった。1本外すだけでやっぱり次に蹴るとき難しくなっちゃうので。本当に決まることが一番大事。そこをうまく切り抜ければ、より自信っていうのもついていくと思うので。
(彩艶が)ああやって止めてくれたのもやっぱり素晴らしいことだと思うし。ホームで、本当に勝たなければいけない雰囲気の中でもしっかり勝てたのは良かった。南米のチームに3連勝していますけど、これは、まず普通じゃないと思う。自分たちが良くない中でもいま勝てていて、それはすごいプラスだと思います。でも、もっと自分たちは良くできると思う。まだまだ成長できる部分がいっぱいあると思うし、しっかり慢心せずに、やっていきたい」
鎌田は紛れもなく、チームの中心だ。その鎌田が目標として語るアジア制覇に向け、日本は着実に前進を続けている。
