アジアカップを戦う日本代表の佐野海舟が27日、練習終了後に取材に応じた。グループステージでは2試合に途中出場しているが、決勝トーナメントはタイトな日程になるため、より多くの出場機会を得ることになりそうだ。

上写真=2試合でゲームを締めくくる役割を担った佐野海舟(写真◎Getty Images)

どうやって試合を締められるか

 ここまでの3試合で、佐野は2試合に出場している。いずれも勝っている状況でピッチに立った。

 初戦のベトナム戦は3−2の場面で72分にボランチの守田英正に代わって出場(4ー2で勝利)。2戦目のイラク戦は前半に2点を先行され、追いかける状態で試合が推移したため、攻撃的なカードを切ることが優先されて出番はなかった。そしてインドネシアとのグループステージ第3戦は82分、2−0とリードしている場面で久保建英に代わって登場。その後スコアが動き、1点ずつを取り合って3−1で試合を終えている。

 今大会、ここまで佐野に与えられているのはクローザーとしての役割だ。リードしたまま試合を締めくくる仕事である。

「とても難しいですし、自分が入る時は最後を締めないといけないので、そういう時にこの前の試合(インドネシア戦)は失点してしまった。そこは自分の課題だと思いますし、どうやって試合を締められるかというのも、自分には必要なことかなと思います」

 インドネシア戦では無失点で試合を終えることができず、アディショナルタイムにロングスローから失点した。佐野はファーでウィタン・スレイマンのマークに付いていたが、元東京ヴェルディのアルハンが投げ入れたボールが流れてくる際に、自分の背後でサンディ・ウォルシュがフリーであることに気づいた。踵を返してすぐにチェックに向かったが、間に合わなかった。

 ウォルシュがニア側の密集から一人、ファーに動いていたことから一連のプレーはインドネシアが狙っていたものだとわかる。ニアで南野拓実が競り、先にボールに触ったものの、運悪く一人浮いていたウォルシュの元へボールが流れてしまった。

「ああいうロングスローを与える位置に行かせないことが大事ですし、最後に(ピッチに)入って、みんながきつい中で勢いをさらに防げるように心がけてやることが必要だと思ってます」

 自分の役割が何なのかは、しっかりと把握している。

「プレッシャーは常にありますし、そのプレッシャーを楽しんでやることが大切だと思います。プレッシャーを楽しんで次の戦いに向けて、体も心もいい準備をしてやっていければ」

 ラウンド16以降は中2日、中3日、中2日とタイトなスケジュールで連戦が続く。勝ち上がればそれだけ佐野のプレー時間も増えるだろう。クローザーとして、もちろん先発でも、佐野は自身の役割を全力でやり切る覚悟でいる。

取材◎佐藤景


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