日本代表は20日、大阪・パナソニックスタジアム吹田でペルー代表と対戦し、4−1で勝利を飾った。三笘薫、伊東純也の両ウイングの躍動が印象的だったが、優れた技術と判断によって、その両翼を雄々しく羽ばたかせた一人が鎌田大地だった。

上写真=随所で持ち味を発揮し、日本の攻撃を加速させた鎌田大地(写真◎毛受亮介)

自チームであまりミスしないけどミスは多かった

「うまく自分たちがやりたいことができた」

 右のインサイドハーフとして久保建英に交代するまで71分間プレーした鎌田大地は言った。

「普段、自チームだったらあんまりミスをすることはないですが、ミスは多かったかなと思います」

 チームの勝利に手応えを得ながらも自身のプレーには厳しい。それは成長に対して飽くなき向上心を持つからだろう。

 37分の三笘薫のゴールは鎌田らしいプレーから生まれた。右サイドを伊東純也と菅原由勢の連係で突破し、鋭いパスが中央に送られたが、鎌田はそのボールのスピードを殺すことなく、鮮やかにトラップして左サイドを駆ける三笘に展開した。技術の高さが凝縮したような鎌田のプレーを経て、三笘はカットインからネットを揺らした。

「今の代表はウインガーで個人で打開できる選手がたくさんいますし、中盤は彼らを生かしながら生かされる部分があると思う」

 この日は鎌田はその言葉通り、両翼を生かした。63分。前田大然が送った遠藤航の前線へのボールがこぼれたところに反応した鎌田は、ダイレクトで左の三笘へ展開。三笘が切り込んでクロスを供給すると、スピードで相手をよりも早くゴール前に到達した伊東がGKをかわしてシュートを決めた。ダイレクトで三笘に送った鎌田のパスがあればこそのゴール。この試合では、前向きでプレーした際の鎌田の持ち味が随所で発揮されていた。

 鎌田はすでにフランクフルトを退団し、この夏に移籍することを表明している。カタールW杯後には選手がよりレベルの高いところでプレーすることがに日本代表を強くするとも話していた。新天地はイタリアのミランと噂されている。次回の代表活動は9月。さらに凄みを増した鎌田大地を日本代表で見ることになりそうだ。


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