上写真=トレーニングで笑顔を見せる新10番の堂安律(写真◎サッカーマガジン)
幸せなサッカーキャリアやなと
淀みなく発せられる言葉の全てに自信と覚悟がにじんだ。日本代表の背番号が発表され、堂安は10番を背負うことになった。東京五輪でも10番をつけていたが、A代表ではまた重みが違う。
「もちろん代表の10番というのは特別な番号というのは認識しています。ただ、自分がいつも運がいいなと思うのが、何か居心地が良くなったときに、常に新しいプレッシャーがある人生なんですよね。新しい壁がまた降りかかってきて、すごい幸せなサッカーキャリアやなと」
カタールW杯でドイツ、スペインという大国を破る立役者となり、代表の中で存在感をますます高めている中で、特別な番号を背負うというプレッシャーが新たに生まれた。ただ本人は「打ち勝つメンタリティーは自分にあると思っています。強気の姿勢ではありますね」とコメント。その姿は自分を奮い立たせているようにも映った。
合宿2日目に行われた11対11のミニゲームでは、4−3−3の右インサイドハーフ、そして4−2−3−1の右サイドハーフでプレー。キレのある動きを披露していた。
「プラン的にはもちろんワールドカップで活躍して、みなさんに認められるような10番になりたいと思っていたので、想定内と言ったらあれですけど、思い描いた通りにこうして10番つけてもらってますけど、本当にみなさんのおかげで10番をつけられると思うので。しっかり責任感を感じてプレーしたいと思います」
リスタートした代表は3月に2試合を戦ったが1分1敗の未勝利に終わった。6月シリーズの2試合ではチームとしてビルドアップのやり方など、新たなスタイルの習得に力を注ぐとともに、当然、勝利を目指す。
「自分にしか出せない色の10番を出したいと思っていますし、今まで背負ってきた(南野)拓実君や(香川)真司君とか、中村俊輔さんとか、彼らの真似じゃなくて、自分、堂安律にしか出せない色で10番を作っていきたいと思います」
堂安にしか出せない色の10番は「媚びない10番」でもあるという。「10番つけたからといって、何も言えない堂安律は嫌だと思うので、これからも変わらず伝えることは伝えたいと思います」。チームを良い方向に進めるために言うべきは言い、ピッチではしっかり結果を出していく。
覚悟を背負った新10番のお披露目は、15日のエルサルバドル戦になる。