日本代表の合宿2日目終了後、DF瀬古歩夢が取材に応じた。今回の活動ではカタールW杯でCBを務めた吉田麻也、冨安健洋、谷口彰悟が不在。アピールするチャンスだと語り、定位置争いに意欲を示した。

上写真=合宿2日目、練習中の瀬古歩夢(写真まるサッカーマガジン)

試合に出ないと意味がない

 今回のメンバーで言えば、CBの一番手はDF陣の最年長である板倉滉だろう。カタールW杯を経験した26歳はチームを牽引する覚悟を口にしており、リーダーの風格も十分だ。

 注目は、その隣を誰が務めるか。メンバー発表時に名を連ねていた冨安健洋はケガにより不参加となった。吉田麻也は今回、招集されていない。空席となったCBの1枠に誰が収まるのか。

「自分自身、チャンスだと思っています。食い込んでいけるチャンスなので、アピールしたいというのと、競争に入ってやっていかないと思うので、どういうものを見せられるかを自分でもイメージしていきたいです」

 そう言ったのは、瀬古歩夢だった。3バックを採用するなら、CBはもうひと枠広がるが、チームがどちらで臨むにせよ、瀬古にとって今回の活動が大きなチャンスであることには変わりない。吉田と冨安の不在の在を感じさせることなく、自身の持ち味をアピールしたいところだ。

 出場機会はなかったものの、東京五輪メンバーに選出された瀬古は、大会後、同世代の選手たちがA代表で結果を出し、W杯で戦う姿を外から「悔しい思いで見ていた」という。ようやく巡ってきたチャンスに燃えないわけがない。

「次に向けて、自分ができることをできるようにやっていこうと思っています。まずは試合に出ないと意味がない。出られるようにアピールしていきたい」

 2022年1月にスイスのグラスホッパーに渡り、研鑽を積んできた。「日本にいるときよりも、対人の強さのところは成長していると実感しています。それを見せていけたら」。フィードの正確さはもとより武器だったが、そこに1対1の強さを加えた。24日には国立競技場でウルグアイ戦、そして28日にはかつてのホーム、ヨドコウ桜スタジアムでのコロンビア戦が控える。

 進化した姿を見せる舞台は、整った。あとはその力を示すだけだ。


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