いよいよカタール・ワールドカップが開幕した。グループEの日本は23日にドイツとの初戦を迎える。そこで今回は、グループステージ予想をお届けする。日本にとっての理想のシナリオとは? 記者が予想した。

上写真=カタールW杯に臨む日本の選手たちと森保一監督(写真◎JMPA福地和男)

「初戦で勝ち点1が道を開く」
GS予想:1勝2分け/最終成績:ラウンド16 

 初戦のドイツ戦を落とすようだとその後の心理的なプレッシャーは計り知れず、3戦全敗もあり得る。今大会で3度目のW杯になる酒井宏樹は「勝ち点5で突破できる可能性がある中、初戦で勝てるのか、勝てずに残り2試合で勝ち点6を目指さないといけないのかでは全然違う」と話した。

 負傷を抱える守田英正が20日時点で別メニュー、冨安健洋も万全な状態にないのは気がかりだが、遠藤航は間に合う模様。「付け入る隙は全然ある」と鎌田大地は語った。反攻が極めて不得手のチームであるだけに先制点だけは与えてはならないが、コンパクトネスを保ち続けた日本がドイツと引き分けると予想する。コスタリカとスペインに1勝1分けなら勝ち点5に到達。他国はドイツが日本以外に2勝して勝ち点7となり、スペインはコスタリカに勝つものの、日本と引き分けるため1勝1分け1敗で勝ち点4に留まる。

 結果、他国の力も借りながら日本が2位で16強に進み、F組1位のベルギーとの再戦へ。ドイツ戦の結果が日本の戦いを大きく左右する。(佐藤景)

「GS第3戦が決勝戦に」
GS予想:2分け1敗/最終成績予想:グループステージ敗退

 ドイツ、スペインに日本、コスタリカがどこまで食らいつくかが焦点。ヨーロッパのシーズン途中に行われる大会だから、2強がスロースタートと予想する第1戦だが、日本もコスタリカも上回りきれず、実力拮抗のカードとなる第2戦も含め、最初の4試合はすべてドローの予感。

 そうなると、第3戦が「決勝戦」の様相を呈するはず。負傷者や体調不良を出した日本は、コンディションの不安を拭えないままではスペインに惜敗か。

 ドイツはコスタリカに順当に勝って突破。日本は2分け1敗となるが、予想は辛口のほうが、実際に勝ったときの喜びが大きくなるのだ!(平澤大輔)

「敵を知っていることは何よりの武器」
GS予想:1勝1分け1敗/最終成績:ベスト8

 日本代表に期待をいだいて大会に入らないでどうする。1勝1分け1敗でグループステージ突破、決勝トーナメント初戦でベルギーにリベンジが、考え得る最高のシナリオだろう。ただ、その1分けが最も重要で最も難しい。出遅れたくないから、初戦のドイツ戦か。

 カギを握るのは鎌田大地を中心とした8人のブンデス勢。相手は26人中20人がドイツ1部でプレーする。敵を知っていることは、何よりの武器だ。

 森保一監督は時間帯によって攻撃的に行く旨、明言しているが、体よく同点で終盤を迎えられれば、うまくクローズすることも求められる。1勝を皮算用しているコスタリカも実力伯仲。相手も勝ち点3を計算しており、がっぷり四つが予想されるが、ここで勝利できないのであれば、ベスト8など夢のまた夢。(坂本匠)

「東京五輪のリベンジ」
GS予想:1勝2分け/最終成績:ラウンド16 

 グループ全体の流れを考えてみた。日本が勝ち抜くためには第1戦の引き分け以上が必須だが、初戦ゆえの硬さがドイツ、さらにスペインとコスタリカにもあるだろうと考えると、どちらの試合も引き分けになるとみる。

 第2戦のコスタリカも、堅守を崩すのは簡単ではないものの、再び引き分けでも悪くない結果だと思う。その後に行なわれるドイツ-スペインは、ドイツが勝つと予想するからだ。そうなると日本が勝ち点2、スペインは1で第3戦を迎え、勝たなければいけないスペインが攻めに出てくるスキを突けるはずだ。

 東京五輪準決勝で敗れた相手に「こんなに早くリベンジのチャンスが来たかと思う」と語る久保建英の爆発に期待!(石倉利英)


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