日本代表の森保一監督がカナダ戦翌日に取材に応じ、遠藤航、守田英正、三笘薫の状態と起用について、16日にオマーンと対戦したドイツの印象について語った。チームは初戦の4日前にあたる19日からは練習公開時間を冒頭の15分あまりとし、ドイツ戦への準備を進める。

上写真=ランニングで汗を流す三笘薫(写真◎JMPA福地和男)

カナダ戦不参加の3人が復調傾向

 カナダに1-2で敗れた翌日、練習グラウンドのピッチ脇で45分を超える囲み取材に取材に応じた森保一監督は、非常に落ち着いていた。「まず試合として結果を考えたときに、勝ち点3を取れなかったとしても、勝ち点1はしっかり拾って終わらせなければいけない試合だった」と反省を口にした一方で、「内容的には本番に生きるシステムであったり、選手を起用する部分であったりは、ワールドカップを見据えた準備としては、悪くない、いい準備ができる試合になったかなと思います」と『チェック試合』として多くの実りを得たと話した。とりわけ重視していた「ケガから回復状況」が良好だったことは大きかった。それが指揮官が冷静に映る理由かもしれない。

 日本がカナダと対戦した前日、ドイツはオマーンと対戦し、1-0で勝利を飾っている。内容的は芳しいものではなかったが、試合の映像を見たという森保監督は、その印象について次のように語った。

「ドイツもいろいろなことを試しながらワールドカップに向けて準備をしているなと。選手の起用の仕方であったり、あとはエアコンが効いているスタジアムで試合ができるということですけど、しっかり暑さに対しての順化も考えながら試合をやっていた。コンディションもチェックしながらプレーしているということは感じました。
 オマーンも非常に粘り強い、ドイツに対して時間とスペースを与えないという部分で、いい対応をしていましたし、そういうところは参考にしたいと思います。ただドイツもおそらく100パーセントではプレーしていないと思いますし、あんなもんじゃないということは肝に銘じたい。初戦にギアを上げてくると、われわれに対して勝利を目指して、できる準備をしっかりやってくる。モチベーションの部分もチームの戦い方の部分も、しっかり準備してくるということを踏まえた上で、われわれは彼らと戦って上回っていけるように準備をしたいと思います」

 17日夜に体調不良で合流が遅れていた三笘薫がドーハ入り。18日の練習ではランニング中心に汗を流した。また、カナダ戦が行われたUAEのドバイには行かず、ドーハに残って調整を続けていた遠藤航は軽いランニングのほかボールを使ったトレーニングを実施。守田英正もボールを使って体を動かしていた。

「準備期間の中でどれくらい上がってくるかをドクターに判断してもらって決めていきたいなと思います」と森保監督は言葉を選びながら遠藤と守田についてコメント。まだ予断は許さないが、チームがUAEに向かう前に比べ、2人の状態は上向ているようだ。

 23日のドイツ戦までの残り4日間の練習は、冒頭のみ公開で基本的に非公開練習になると、囲みの最後に指揮官は説明した。集中力を高め、本気モードになって初戦への準備を進めることになる。

取材◎佐藤 景


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