上写真=7月24日の中国戦に出場した大迫。勝利はならなかったものの無失点に抑えた(写真◎早波章弘)
2年7カ月ぶりの国際Aマッチ
7月24日のE-1選手権・中国戦に先発した大迫は、開始直後にロングボールのこぼれ球から打たれたシュートをファンブルし、いきなりCKを与えることに。嫌な流れからのセットプレーだったが、「慌てることもなく、しっかり次のプレーに切り替えて、攻撃につなげられたのはよかった」と振り返ったように、このCKをしっかりキャッチして味方につなぎ、カウンターの起点となった。
中国の前半のシュートは開始直後の1本のみ、後半も3本と、日本がボールを支配して攻め込む時間が長い試合展開だった。それでも「中国はカウンターで攻めてくるというスカウティングの情報があったので、守備陣とリスク管理を徹底していました。ボールを奪われた後の前線からの守備も、チームとして意識していた」という。攻撃陣が攻めあぐねて0-0の引き分けに終わったものの、無失点に抑えてGKの仕事をこなした。
キリンカップなど4試合を戦った6月シリーズで招集されたものの、川島永嗣、権田修一、シュミット・ダニエルと合わせた4人のGKで唯一、出場機会がなかった。それでも「もちろん出たい気持ちはありましたし、1試合も出られなかった悔しさはありましたが、練習で、自分が通用する部分の手応えはあった」とコメント。「自信を失ったというよりは、あの中でも自分の力は通用するという自信を得られた期間だった」という収穫を持ち帰り、2019年12月のE-1選手権・香港戦以来、2年7カ月ぶりの国際Aマッチ出場につなげた。
今大会のGKは大迫、谷晃生、鈴木彩艶の3人が招集されている。1つしかないポジションを争うライバルとの関係を「3人で練習から高め合っていて、1試合1試合、誰が出てもいいようなコンディションを各選手が整えている」と説明し、「良い競争が生まれているし、しっかり試合で結果を残すことで、また新しい競争が生まれると思う」と強調した。
27日の韓国戦はE-1選手権の優勝が懸かると同時に、カタールW杯のメンバー入りに向けての重要な一戦でもある。「目指しているところは変わらない。ここでのパフォーマンスがワールドカップにつながると思っている」と語った大迫は、「残り1試合に向けて、またみんなと良い準備ができれば」と今後を見据えていた。