上写真=7日のサウジアラビア戦に向けて調整する酒井宏樹が取材に応じた(写真◎JFA)
引き分けを狙って引き分けられることはない
7日にアウェーのサウジアラビアに臨む。前回予選ではW杯出場を決めたあとに乗り込み、敗れることになったが、組分けが決まった瞬間から今予選でも難しい試合になることが予想された一戦だ。
「テクニカルな選手も多いですし、チームとしてオーガナイズされている」
サウジアラビアの印象を聞かれた酒井の答えだ。2019年1月、アジアカップで対戦した際は1-0で勝利を飾ったが、相手にボールを握られ、日本は守備に注力することになった。終始劣勢とも映ったが、酒井本人は「勝つために試合をしていた」と振り返る。冨安健洋のヘディングによる1点を奪ったのは開始20分のこと。以降はリスクを管理しつつ、ゲームを運んでいた。すなわち、ある程度はボールを持たせてもいいと割り切りつつ、プレーしていた。
今回の試合については、どのような展開になるか「やってみないと分からない」としながら、「引き分けを狙って引き分けになるようなことはサッカー界ではない。なるべく勝つ確率を高くすることしか僕らにはない」と、あくまで勝利を目指す。「空気感がすべて。2次予選と最終予選は違うという空気をみんなで共有したい」と緊張感を持って試合に臨むことが重要になると強調した。
9月シリーズでは初戦のオマーン戦後に、スタッフのオーバーワークとの判断によりチームを離れることになった。今回は、コンディション面に問題はなさそうだ。予選グループ2位のサウジアラビア戦は、勝てば勝ち点で並ぶことができる『6ポイントマッチ』。9月シリーズで落としたポイントを早速、取り返せるチャンスに、その力は欠かせない。代表で、ヨーロッパで、何度も修羅場を経験してきた酒井のプレーに期待がかかる。