上写真=練習前に選手たちに語り掛ける森保一監督(写真◎JFA)
結果に反映させられなかったのは私の責任
オマーン戦の敗戦から5日、日本は中国と対戦する。まだ最終予選の1試合を終えたに過ぎないが、順位は6チーム中4位。W杯行きの切符をつかむために、ホームで確実に勝っていく必要があった中で、0-1で敗れたのはやはり痛かった。2戦目以降は、よりプレッシャーのかかる状況下で試合に臨むことになった。
重要な初戦を落とし、明日7日(日本時間7日24時)の中国戦を迎えるにあたって森保監督は選手にどんな指摘を行なったのか。前日のオンライン会見で指揮官が明かした。
「海外組が多く、フィットネスの部分で本来持っている彼らの100パーセントではない中、現状の100パーセントを出して戦う、どう戦術に生かしていくのかについて、オマーン戦の反省として伝えました。海外組はプレシーズンでそれぞれ所属チームでたくさん戦術の部分を学ばなければならず、インプットしなければいけない中、また代表に来て代表のコンセプトにスライドして合わせていく部分がありました。国内組もそうですが、シーズンを戦っている中でそのギャップを埋める必要があった」
頭の切り替えと共有がうまくいかなかったと語った。
「与えられた準備期間の中で、もっと選手たちに(同じ)絵を持たせて、もっと意思統一できるような絵を持たせられるようにしなければいけなかった。私自身、反省があるし、選手たちにもそう伝えました。最終予選の厳しさを認識しているし、カタールW杯に進んでいく目標を持っていますけど、相手が日本をすごく分析していて、死に物狂いで挑んでくる中で、それを上回る準備をしないといけない。選手たちには選手ができることを準備してほしいと伝えましたが、監督の私が準備期間から試合に向けて、責任を持ってやらないといけないと思っています。(前回の準備が)結果に反映されなかったのは自分の責任」
監督の責任として選手に同じ絵を描かせることができなかったと反省した。試合に臨む準備の中で、メンタル的にもフィジカル的にも戦術的にもマネジメント面も、うまくいかなかったのがオマーン戦だった。
「最終予選はこれまでとは違った強度の高さがある。そこについては結果を踏まえて、強度を上げていかなければいけないと思っています。選手たちもチームとしても甘く見ているわけではないですが、対戦相手を上回るためには相手のモチベーションや準備を上回っていく必要がある。そのことは共有しています。これまでやってきたベースの部分を忘れてはいけない。そのうえでこれまで通りだけでもいけないですし、その時々のオプションを持っておかないといけない」
オマーン戦は積み上げてきたベースが揺らいだ試合だった。日本の生命線である素早い攻守の切り替えや前向きの守備が実践できず、連係やサイド攻撃も停滞。セカンドボールもことごとく拾われて、持ち味を出せずに終わった。中国も初戦でオーストラリアに敗れ、勝ち点3が絶対に欲しい状況だ。むろん簡単な試合にはならないだろうが、そんな相手に対しても、日本はサッカーのベースとなる部分で、メンタルで、コンディションで、何より勝利への意欲で上回ることが求められる。
初戦と同じ轍を踏んではならない。負けは、絶対に許されないーー。