上写真=3日にカタールに到着後、検査に時間がかかり、チームはホテル内の施設で練習。室屋成もしっかり体を動かしたという(写真◎JFA)
攻めるチャンスがないと思わせたい
日本はアジア最終予選の初戦でオマーンに0-1で敗れ、プレッシャーのかかる中で7日に中国戦を迎える。しかも板倉滉、南野拓実、酒井宏樹が負傷とオーバーワークでチームを離脱。前節の敗戦をベンチから眺めることになった室屋は、同じ右サイドバックの酒井がチームを離れたことで、その重要な試合に先発する可能性が高い。ただ本人は、「今まで代表でやっているプレーを見せたい。誰かの代わりはできないので、自分のプレーをしっかり出せたらと思います」と冷静だ。
当然ながら、酒井とはまた持ち味が違う。出場機会を得たら自身ができることをしっかりやり切りたいと話した。オマーン戦を振り返る中では「相手に何度かショートカウンターを受けてしまい、その結果、少しずつ最終ラインが下がり、メンタル的な自信を与えてしまった印象があります」と心理面の攻防を反省。だからこそ中国戦は「自分たちがボールを握ったところから失ったときには素早くプレスをかけて、相手の前線に攻めるチャンスがないと思わせたい。心理的に有利な状況をつくらないといけない」と優位性を生むプレーの実践が重要になると強調した。
「勝つためにみんな(代表に)来ている。試合に出れば勝つという目標に自分も貢献したいと思います」
プレッシャーのかかる状況だが、「代表に呼ばれているときには常に100パーセントの準備をしています。いつ出るかは分からないので、普段と変わることないですが、準備はできています」とメンタル面もコンディション面も整っているという。同じ大阪出身で子どもの頃から知る南野に、チームを離れる際には「(あとは)任せたぞ」と言われたという室屋。「拓実いないのは個人的にもさびしいですし、チームにとって痛いのは事実ですけど、それを補える選手が自分たちにはいますし、こういうアクシデントだったり、そういう中で自分たちがどれだけできるか試すいい機会になる」と、不測の事態を乗り越える覚悟も示した。
負けられない中国戦は、誰かの代わりではなく、室屋成のプレーで勝利を目指す。