上写真＝まずは橋本拳人がびしっと先制点を決めて日本代表のプライドを示した（写真◎JMPA兼村竜介）
■2021年6月3日 代表親善試合（＠札幌ドーム/リモートマッチ）
日本代表 3-0 U-24日本代表
得点:（日）橋本拳人、鎌田大地、浅野拓磨
「耐えるところは耐えようと」
開始からわずか2分、あっという間の先制弾で「日本代表」の貫録を見せつけた。
鎌田大地が蹴った右CK。鋭く曲がったボールをニアサイドで大迫勇也がヘッドで流すと、なぜかがら空きの中央を通過して逆サイドへ。これを橋本拳人が左足を伸ばしてインサイドでしっかりとゴールに送り込んだ。
「みんなで入りを大事にしようと話していたので、ああいう形でゴールが取れて非常にいい入りができたと思います」
日本代表対U-24日本代表という史上初のカードでは、兄貴分の日本代表に余計な重みものしかかるが、それを消し去る先制弾。国際Aマッチではないのであくまで「参考記録」かもしれないが、橋本にとって代表初ゴールであることは確か。「みんなすごい気持ちも入っていましたし、負けられないと話していたので、気持ちを出せたかなと思います」と遠慮なくぶつかりあったピッチの興奮を言葉にした。
遠藤航がU-24日本代表に合流したことで、守田英正とボランチでコンビを組んだ。
「とにかくコミュニケーションを取りながら、バランスを見ながらプレーできました。いい時間も悪い時間もありましたけど、試合の状況を見ながらできました」
攻めも守りもバランスよくさばけるという同じ特徴を持つ2人だから、相手の時間帯になっても慌てずに対処。「押し込まれた時間もありましたけど、後ろから声がかかっていたし、耐えるところは耐えようと話しながらできたので、そこまで悪い印象はないですね」と大崩れしなかった。
この日は62分でお役御免。「ちょっと張り切りすぎて足をつってしまいましたけど、まったく問題ないです」と笑ったが、ここからはワールドカップ2次予選とテストマッチを戦って自分の地位を確立する戦いが待っている。
「ライバル意識ということではなく、自分のプレーを最大限発揮したいと思っています。ゴールや攻撃の起点になって貢献できたことは良かったですけど、90分戦えなくて改善点も多かったので、しっかり改善したい」
今回は弟分に胸を貸した格好だが、「代表でプレーする以上、毎試合がラストチャンスだと思って臨んでいます」と緊張感を持って臨んだ。「次のラストチャンス」へ向かって準備を整える。
