上写真=まずは「W杯の出場権を獲得したい」と語った猶本光(写真◎AFC)
かつて指導を受けた岡本監督と対戦
「試合の内容は修正するところもたくさんあると思うんですけど、最初に2試合と比べて拮抗した試合になることは想定していました。課題が出て当然だと思うし、その中でも1位通過できた。一つ目標は達成できた。中2日で、準備する期間は短かいですけど、ミーティングの時間も含めて今までやってきたこと、積み重ねてきたこともあるので」
韓国戦は先行しながら追い付かれる展開となったが、引き分け以上でグループステージを1位突破できることを念頭に置き、ボランチの猶本はゲームの途中からリスク管理を徹底してプレーしていた。何より優先されるのは首位通過。リアルな戦いぶりで、目標を達成した。大会を勝ち抜いていくには、理想と現実の折り合いをつけていく作業も必要だろう。
迎える準々決勝の相手はタイ。グループB3位の相手だ。FIFAランキングで言えば、日本の13位に対してタイは38位。力の差はあるが、負ければ終わりの決勝トーナメントの試合であり、猶本に油断はない。「私たちの目標はこの大会優勝することと、ワールドカップ出場権を獲得すること。すごく重要な試合という位置づけです」。
さらに警戒する点もある。タイ代表を率いるのは、猶本自身、指導を受けた経験のある岡本三代監督だ。2013年にU-19アジア選手権を戦った際のコーチだった。「すごく選手に寄り添ってくれるコーチでした。タイは戦術的にも日本らしいというか。サイドには速い選手もいるので、そこは注意しないといけないと思います」。日本の特長をよく知る指揮官との対戦であり、猶本は気を引き締めた。
ここから先は、簡単な試合など一つもない。それこそU-19アジア選手権で世界行きを逃した経験を持つ猶本はアジアで勝つことの難しさよく知っている。「まずは次の試合に勝つことが大事」。残り3試合、一戦必勝で臨む。