Y.S.C.C.横浜GK児玉潤が、シーズン終盤の厳しい戦いへの決意を新たにした。8月5日の明治安田生命J3リーグ第26節・ガイナーレ鳥取戦で、PKストップを含む再三の好セーブを見せたものの、勝利にはつながらず。J3残留争いに向けて、自身とチームのやるべきことに、あらためて目を向けていた。

上写真=惜しくも敗戦となったものの、再三の好セーブで勝機をつなぎとめる働きを見せた児玉(写真◎石倉利英)

■2023年9月9日 J3リーグ第26節(@Axis:観衆1,661人)
鳥取 2-0 YS横浜
 得点:(鳥)富樫佑太、田中恵太

「内容が悪くても結果がすべて」

 アウェーに乗り込んだYS横浜は、開始直後にエリア内での児玉のプレーでPKを献上。いきなりのピンチだったが、正面への緩いキックを見極めた児玉が動かずに防ぎ、失点を免れた。

 キックの前には、キッカーから見て右側を指差すなど相手との心理戦も。「PKのジャッジは変えられないので、割り切って、駆け引きして、できる限りのことはした」と振り返り、「止められるかな、という思いもあったので。駆け引きはしましたが、最後はギリギリまで見ようと思っていた」というセーブでピンチを救った。

 13分に先制されたが、0-1で迎えた後半も再三のファインセーブを見せた。57分には、8月までYS横浜のチームメイトで、前所属の福山シティFC時代もチームメイトだった鳥取FW吉井佑将の決定的なシュートをセーブ。直後のCKから鳥取DF文仁柱が放ったミドルシュートも、ゴール左下への鋭いボールをセーブした。

「2点目を与えたら試合を持っていかれると思ったので、追加点は奪われたくない状況だった」との思いで踏ん張ったものの、72分に鮮やかなボレーシュートを決められ、0-2で敗戦。「そこがチームの課題だと思います。前半も、もっと失点ゼロの時間を長くできると思う」と厳しい表情を浮かべた。

 YS横浜は第24節終了後に星川敬監督を解任し、倉貫一毅監督が就任。新監督の初陣となった前節は勝利したが、今節の敗戦で20チーム中17位に後退した。残り12試合となったシーズン終盤に向けて「残留争いになると思うので、しっかり勝ち点を拾っていくことが大前提。内容が悪くても結果がすべて」と語った守護神は、「これまでチームとして積み上げてきたものもありますが、勝ち点3を取りにいくために、それを崩すことも時には必要だと思う。ピッチ上で選手が考えて、選手主導で試合を作っていくべき。監督がいろいろ言っても、結局やるのは選手なので、選手自身が責任を持ってプレーするだけ」と言葉に力を込めていた。

取材・写真◎石倉利英


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