上写真=武田将平は新チームにもなじんできたと笑顔を見せた(写真◎KYOTO.P.S)
「右利きとは違う角度でパスを出せる」
「自分では分からないんです」
京都サンガF.C.の新体制会見で山道守彦強化部長が「独特のリズムを持っている」と絶賛したプレーメーカー。しかし、当の本人、武田将平は照れくさそうに首を傾げる。
とはいえ、左足のパスは京都の中盤に新しいエッセンスを加えてくれそうだ。
「左足のパスと、チームのためにハードワークすることは当たり前のことですが、武器だと思っています。京都の中盤では左利きがいないので、少しでも力になっていきたいと思います」
レフティーという希少性だけで変化の種になる。そこは意識している。
「左利きなので、右利きとは違う角度でパスを出せるのは武器になります。そういう配球は特徴だと思います」
もう一つ、アピールしておくべきはポジショニングだ。
「ポジション柄、真ん中に立ちますし、バランスを見ながら前に出ていくこともあるので、状況を見ながら、流れを見ながら対応していきたい」
左足とポジショニングのセンスを、チョウ・キジェ監督のスタイルに溶け込ませていく作業の真っ最中だ。
「大枠の部分というか、大事なのはアグレッシブにやること。しっかりハードワークするというところは、監督が湘南のときからのイメージ通りですし、世界では当たり前なので、それが京都でできればと思います」
自身のハードワークと監督のスタイルに相性の良さを感じている。それを沖縄キャンプで実戦に試したのが1月30日の練習試合だ。沖縄SVと30分×3本で対戦し、トータルで7-2の勝利を収めた。得点者は宮吉拓実、李忠成、山田楓喜が1得点、中野克哉と上月壮一郎が2得点だが、メンバーなど詳細は非公開。武田は大勝にも満足な様子はない。
「もっともっとやれると思いますし、90分で7点入りましたけどもっとチャンスもあったし、取れたと思うし、まだまだもっと良くなる実感を得た90分でした」
「まだ初めての試合で、初めての組み合わせもあって、試合でどういうプレーをするのか微妙なすり合わせがこれから必要になってくると思います。試合を重ねるうちにあうんの呼吸でてくると思いますが、もっと詰めていきたいと思います」
幸先の良いスタートに、さらなる高みを見据えている。