上写真=守備の整備のためにも攻める。宮坂がチームに自信を植え付ける(写真◎J.LEAGUE)
「やっぱりできるよね」
チームの攻守を司るボランチとしては、3連敗という結果に責任を感じているようだ
だが、試合は次々にやってくる。副キャプテンの一人だから、前節の分析→練習での落とし込み→試合での実行というサイクルを狂いなく進めていけるように、チーム全体を見通さなければならない。
明らかな問題は、アルビレックス新潟、水戸ホーリーホック、大宮アルディージャ相手の3試合で8つという失点だ。宮阪は二つの側面から課題を克服しようとしている。まずは当然、守備での振る舞い。
「失点は人数はいるんだけど取られるという場面が多い。まずは一人一人が相手に打たせないことが大事です」
「(セットプレーでの失点も多いが)大宮戦ではやり方を変えてマンツーからゾーンにしたのですが、改善点もあります。練習からもっと守備を厳しくして、球際の部分だったり、寄せていくところだったり、ハードコンタクトを日々の練習からやらないと」
「選手同士では、ボールにプレスに行こうと話しています。ミーティングでも失点を踏まえてやっていこうと話しましたし、最終的には人が点を取るので、ボールを持っている人のところにどれだけいけるかが大事になってきます」
もう一つは、攻撃についてだ。いい攻撃がいい守備につながるのは当然のこと。その点を改めて強調している。
「失点をしないというところを心がけていますが、それを踏まえて、相手にボールを触らせなければ攻撃されません。失点しないことを念頭において保持したいと思います」
「大宮相手にはボールを動かせていて、それは自信になります。みんなとも、やっぱりこのやり方でできるよねと話していて、つなぐ意識を持てば形は出せると思うんです」
奥野僚右監督も攻撃面で期待していて、「キックという武器をチームでもっと生かせるように、さらに運動量を上げていってもらいたいということは本人にも話しています」とボールローテーションの中心に据えている。
だから、宮阪の頭の中には次節のFC町田ゼルビア戦へ攻撃のイメージができている。
「相手は新しい監督になって戦い方が違うけれど、去年のベースも残っていると思います。その二つを見ながら、前節自分たちでできたボール保持のところを自信を持ってやることで、主導権を握ってやれればと思います。町田は球際の部分で強い印象がありますが、自分たちのボールの回し方でやりながら、相手が食いついてくるならワンタッチではがすといったバリエーションを出していきたいと思っています」
背番号35は、点を取るために攻撃し、守るために攻撃する。