サンフレッチェ広島MF青山敏弘が待望の瞬間を迎えた。7月14日の明治安田J1リーグ第23節・アビスパ福岡戦で今季初めてリーグ戦でメンバー入りし、交代出場でピッチへ。エディオンピースウイング広島(Eピース)での公式戦で初めてプレーし、試合後は勝利とともに喜びをかみ締めていた。

上写真=90+5分からピッチに立った青山。プレー機会はわずかだったが、勝利の瞬間をピッチで迎えた(写真◎J.LEAGUE)

■2024年7月14日 J1リーグ第23節(@Eピース:観衆24,766人)
広島 1-0 福岡
 得点:(広)大橋祐紀

「本当にうれしい」

 リーグ戦4試合ぶりの勝利が迫る後半アディショナルタイムの90+5分、広島のファン・サポーターから大きな拍手が起こった。MF塩谷司との交代で紫の背番号6がピッチへ。今季から使用されているEピースでの公式戦でプレーするのは、これが初めてだった。

 表示された後半アディショナルタイムは4分。逃げ切りを図る展開でボールに触ったのは1回のみだったが、試合終了の瞬間、両手を大きく広げて喜びをかみ締め、柔らかな笑みを浮かべた。

 試合後は「待ちに待ちましたね。感動しました」と静かに振り返った。今季リーグ戦初出場に注目が集まるが、「ピッチに立つという目標だけでなく、勝ちたかった。ここで勝って、みんなで喜ぶのが目標だったので、そういう展開で出させてもらったのは本当にうれしい」と続けた。
 
 85分頃にウォーミングアップのペースを上げるように指示が出ていたと明かし、「(交代出場が)あるんだな、と思っていた」という。ピッチに入るときの大歓声を「どういう雰囲気になるだろうと思っていたけど、ファン・サポーターの皆さんもいつもどおり、試合に集中して戦っていた」と評し、「そこに最後でも自分が出て、特別な瞬間を共有できたのが、僕にとって大きい。キャリアでも大きな出来事だと、あらためて思う」と語った。

 野津田岳人、川村拓夢とボランチが相次いで海外移籍したこともあり、今後さらに出場機会が増えるかもしれない。広島一筋のバンディエラは「いつでも自分なりの準備をするようにしています。どういう結果になろうが、それだけが自分でコントロールできること。また次に向けてやっていきたい」と次なる戦いを見据えていた。

取材◎石倉利英


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