上写真=鹿島アントラーズのトレーニングを行なうランコ・ポポヴィッチ監督(写真◎KASHIMA ANTLERS)
「奈良も十分に力を持ったチーム」
もう一つのタイトルを懸けた戦いが幕を開ける。今季、すでにJリーグYBCルヴァンカップからは敗退して一つのタイトルを失っているだけに、J1リーグ戦と並行して6月12日の2回戦から臨む天皇杯でも頂点を目指して必勝を期す。本拠地の茨城県立カシマサッカースタジアムで迎える初陣の相手は、J3で戦う奈良だ。
「いつも言っていることですが、目先の試合、次の試合が一番重要だと捉えています。この試合も同じです。そして、天皇杯でタイトルを取りたいならば、トロフィーを取りたいならば、勝ち続けるしかありません。だから、勝つためにすべてを出し尽くして戦うことが一番重要です。先のことを考えずに、まずはこの試合に100パーセントの力を注ぐことが大切だと思います」
試合前日の6月11日にオンライン取材に応じたランコ・ポポヴィッチ監督は、そのように奈良戦への意気込みを話す。今季、J3勢とはJリーグYBCルヴァンカップで八戸と対戦(2-1)し、延長戦までもつれただけに、下位カテゴリーの相手とはいえ決して侮れない。
「八戸戦では相手を侮っていたわけではないし、チームに緩さが出たわけでもない。ただ、あの試合で苦戦したことは事実です。死に物狂いで戦ってくる相手に対して結果を出していくのは簡単ではないことを、我々は今シーズンの体験から身をもって知っています。奈良も十分に力を持ったチームだということは分かっていますし、選手個人の能力も十分にあるチームだと思っています」
J1リーグ戦と天皇杯という2つのタイトル奪取に向けて、ポポヴィッチ監督率いる鹿島が新たな戦いに挑む。