上写真=81分までプレーしてゴールを目指した加藤だが、前半のチャンスを生かせないなど無得点に終わった(写真◎J.LEAGUE)
■2024年5月15日 J1リーグ第14節(@Eピース:観衆25,302人)
広島 1-3 鹿島
得点:(広)マルコス・ジュニオール
(鹿)植田直通、鈴木優磨、チャヴリッチ
「自分たちの攻撃の形が全く作れない」
広島は5分と15分に失点し、序盤で2点のリードを奪われた。同様に18分までに0-2とされた5月6日の第12節・名古屋グランパス戦では、23分と48分の得点で一度は追い付いたが、この日はゴールが遠い。28分にはMF越道草太のセンタリングをMF満田誠が落としたボールを、エリア内左サイドから加藤が右足で狙ったものの、右に外れて決まらなかった。
65分に相手のミスを突いてMFマルコス・ジュニオールが決めて1点差としたが、追い付くことはできなかった。加藤は81分に交代で退き、チームは84分に3点目を奪われて敗戦。横浜F・マリノスとの第13節は6月開催に延期となっており、今季初黒星を喫した第12節に続いてホームで連敗を喫した。
試合後の加藤は「広島対策で引いてくる相手に対し、それを打破できず、自分たちの攻撃の形が全く作れないまま試合が終わっている」と厳しい表情。狭いスペースの攻略は簡単ではないとしながらも「厳しいところでも、できるだけボールを当てて(パスを出して)ほしい。そういう要求をしなければいけない」と語った。
第7節での勝利以降、4試合連続引き分けと勝ち点を伸ばせなかった時期は、それでもクラブ記録となる開幕11試合無敗、昨季から17試合無敗という状況を前向きに考えることができた。しかし連敗を喫し、1試合消化が少ないとはいえ上位との勝ち点差が広がって、背中が徐々に遠くなっている。
5月19日の次節はアウェーで最下位の京都サンガF.C.と対戦する。加藤は「メンタル面は難しいですが、良いときの広島のサッカー、全員が走るサッカーをやれば勝てる」と強調し、「それを思い出して、立ち上がりから全力で戦いたい」と7試合ぶりの勝利への決意を新たにしていた。
取材◎石倉利英 写真◎J.LEAGUE