横浜F・マリノスの新監督、ケヴィン・マスカットが8月5日にようやくチームに合流した。就任発表からおよそ3週間。合流翌日の6日にはいきなりガンバ大阪との対戦で指揮を執るが、未来への展望を人懐っこい笑顔とともに語った。

上写真=笑顔が魅力的なマスカット監督。勝利でファン・サポーターを笑顔にしたい(写真提供◎横浜F・マリノス)

ポステコグルー前監督から「芯の強さを学びました」

 ついに、ケヴィン・マスカット監督がやってきた。アンジェ・ポステコグルー前監督が退任したことに伴い、7月18日に就任が発表されたが、隔離期間となるJリーグバブルを経て8月5日にようやくチームに合流できた。

「3週間という長い間、今日まで難しい状況がありましたが、最初にこの横浜F・マリノスというチームに来ることができたことをうれしく思います。シーズン途中ではありますが、責任感を持ってここに来ました」

 メルボルン・ビクトリー(オーストラリア)ではポステコグルー前監督の右腕として仕事をしてきたこともあり、「決め手になったのは、これまで築き上げてきた哲学やプロジェクトに自分がやってきたことがしっかり合うのではないかと思ったことです」とイメージはふくらんでいる。そうなると、攻撃的な思想を受け継いでくれるはずだと期待も高まる。

「まずは、3年半、ポステコグルー前監督が作り上げたことを自分の中に落とし込む作業があります。彼が築いたサッカーはF・マリノスのアイデンティティになっていますから、そこを軸に成長させ、向上させていくことを考えています」

 強調したのは継続で、つまりはまた心躍るアタッキングフットボールを磨いていくということだ。

 そのポステコグルー前監督には後任として監督に就任したことを喜んでもらえたというが、選手と監督として、その後のコーチと監督としての長い関係の中で学んだことを大切にしていると話す。

「学んだのは、何を信じてやっていくか、自分たちがプレーしているサッカーをどう信じて、信じ続けるか、ということでした。ただ信じるだけではなく、みんなが一丸となって信じる気持ちを持ってスタイルを続けていくか、その芯の強さを学びました」

 その「アンジェイズム」をベースに、「ケヴィンイズム」へと進化させていく上で、選手に求めたいのは本当に基本的なこと。

「一人ひとりの強みやキャラクター、能力によって、一人だけでなにかができる、ということはありません。チームのためにどうやって一人ひとりが持っている強い部分、個性をチームに落とし込めるかどうかが重要です」

 それぞれの力をチームのために。それはマスカット監督自身も変わらない。持てる指導力のすべてを横浜F・マリノスのために。まずは8月6日のG大阪戦で初見参だ。


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