C大阪のレヴィー・クルピ監督が、AFCチャンピオンズリーグ(ACL)のグループステージ突破を喜んだ。最終戦の決定力不足に課題を見いだしつつ、戦力の底上げに手応えをつかみ、アジア制覇への思いを新たにしている。

上写真=最終戦終了後、寄せ書きが書き込まれたフラッグとともに記念撮影をするC大阪の選手とスタッフ(写真◎2021 Asian Football Confederation)

■2021年7月9日 ACL・J組GS第6節(@ブリーラム・スタジアム/無観客)
傑志 0-0 C大阪

「チームを成長させていきたい」

 前節終了時点で首位のC大阪は、2位の傑志(香港)との直接対決となった最終戦で0-0のスコアレスドロー。勝ち点を14としてグループステージを首位で通過し、クルピ監督は「突破という結果を勝ち取ったのは、選手たちの努力の賜物であり、本当によかった。決勝トーナメントに向けて、この先のシーズンを楽しみに進んでいける。ACLのタイトルもぜひ取りたいと、今日あらためて思った」と喜びを語った。

 前半は8割近いボール支配率で12本のシュートを放ったが、FW大久保嘉人の決定機はGKに防がれ、MF原川力の直接FKも右ポストに当たるなど得点を奪えず。「そこにチームの課題が表れている。今大会を通し、ボールをしっかりつなぎながらゲームを支配することができるようになってきたと思うが、勝者のチームと呼ばれるようになるためには、ラストパスとフィニッシュの精度だけが足りない」と指揮官が指摘した通りの展開だった。後半も優勢に進め、最終的にシュート19本も無得点に終わったことは、確かに克服すべき点だろう。

 指揮官はACL優勝の可能性について「選手たちの能力と可能性を考えれば、もちろん可能性はある」とした上で、「ただ、選手たちの力をすべてピッチで表現できていない状況だと思う」と現状を説明。それでも「決勝トーナメントに進めば、より難しい、厳しい戦いが続くだろうが、選手たちの力を引き出しながらチームが成長していけば、優勝はできると思っている」とコメントしている。

 タイでの集中開催、中2日で6連戦という過酷な日程を、先発メンバーを入れ替えながら戦い抜いた。「総合的な評価としては、まずまずの試合ができたと思っている」と語り、「かなり選手を入れ替え、その中で連係を高めていく難しさもあったが、選手たちの力を引き出していけるスタイルを考え、選手たちに伝えながら、チームを成長させていきたい」と意気込む。

 帰国後は7月17日のヴィッセル神戸戦から、J1リーグの戦いが再開する。5月の6試合は3分け3敗の未勝利に終わっており、現状の12位から浮上できるかどうかは、アジア制覇の可否にもつながってくるはずだ。「この大会を通して、ますますチーム内競争が生まれてきたと思う」と戦力底上げへの手応えを語ったクルピ監督は「その競争がJリーグの結果につながるように、チームを作り上げていくのが私の仕事」と今後を見据えていた。


This article is a sponsored article by
''.