上写真=鳥栖戦へ向けてトレーニングする長谷川健太監督(写真提供◎FC東京)
昨季は自分自身の甘さがあった
昨シーズン、FC東京はリーグ戦で鳥栖に2敗を喫した。ホームで戦った第8節は2-3(8月1日)、アウェーに乗り込んだ19節は0-3(9月27日)。惜敗と完敗の理由について長谷川監督は、「感情的に戦ってしまった」点を挙げた。
「東京での試合で、(相手に)熱発者が出たという中で試合が行なわれたというところで、現状であれば検査の仕方や陰性を確認してなどその方法が変わっていますが、当時はそういうリスクもある中で試合が行なわれました。選手の健康を預かる身として、という部分で試合を逆に難しくさせてしまい、選手たちに試合に向けての心の準備をさせられなかった。自分自身の責任ですが、感情的になった。試合の内容も荒れたものになってしまったので、反省すべき部分が多かったと思っています」
新型コロナウイルス感染者の検査体制が当時と現在で異なる。その当時は不安を抱えた状態で試合に臨むことになった。濃厚接触者の特定がない中で試合に臨むことになり、試合後にも指揮官はリスクのある状態で試合に向けて準備するのが難しかったと認めていた。
「鳥栖は監督が代わってからオーガナイズされたチームに変わっていますので、そういうところを認めて対戦しなければいけなかったと思います。ですが、昨シーズンにおいては力づくであったりとか、感情的な部分が出てしまった。アウェーの試合でも前半戦(=ホームゲーム)の悔しさが出すぎてしまった反省があります。冷静に鳥栖を分析し切れなかった自分自身の甘さがあった」
リベンジを誓って敵地に乗り込んだ試合でも完成度をさらに高めた鳥栖に返り討ちに遭うことになった。昨シーズンに喫した敗戦のうちでもとくに悔しい負けになったのは間違いない。だからこそ指揮官は、「昨シーズンは鳥栖に2敗している。その意味でうちにとっては越えなければいけないチームだと思っています。切り替えも大事だと思いますが、球際の部分、強度も非常に高いチームなので、その強度という部分で負けたら勝負にならない」と今回の試合に強い思いを持って臨む。
「今シーズンの鳥栖はうちよりも上位にいますし、素晴らしいサッカーをしている。われわれの力を100パーセント出して向かって行かなければ勝つことはできないと思っていますので、昨シーズンのことは忘れて、この1戦に向けて準備をしていきたい
上位に食らいついていく意味でも、負けられない試合。きょう、味スタで鳥栖を「越えて」みせるーー。