上写真=最終ラインでチームを牽引した田代雅也(写真◎J.LEAGUE)
■2021年3月3日 YBCルヴァンカップ第1節(@カシマ/観衆3,784人)
鹿島 3-0 鳥栖
得点:(鹿)エヴェラウド、和泉竜司、染野唯月
エヴェラウドとのマッチアップ。「充実した時間だった」
鹿島に3失点を喫して敗北。センターバックとして、悔しい結果となった。
「(J1)開幕戦でなんとか勝って、このルヴァンの開幕戦も勝って、ホーム開幕戦となる浦和戦(J1・3月6日)につなげたい思いがすごく強い中で、スコア的にも0-3という形で負けたのは悔しいの一言です」
鳥栖加入後の初先発となった田代雅也は、そのように試合後の感情を言葉にした。
栃木から移籍し、2月27日に初めてJ1の舞台に立った。この日はキャプテンマークを巻き、先頭を切ってカシマスタジアムのピッチに入場。捨て身の守備で激しく相手選手にぶつかり、最終ラインでチームを鼓舞する姿はJ2で戦っていた昨季と変わらない。「0-3という結果にすごく責任を感じます。僕が周りにもっと何か発信したり、やらせなければいけないことがあった」と話すように、キャプテンシーを持ち合わせるファイターだ。
試合では、「やる前からすごく楽しみにしていた」と田代が待ち望んでいた鹿島のエヴェラウドともマッチアップした。昨季のJ1ベストイレブンに選ばれた大型FWに体を預けられても自由にさせず、懸命に足を伸ばしてボールを弾いていった。だが、鹿島の9番を背負うストライカーの実力は伊達ではない。前半10分には田代がマークにつけなかったところでヘディングシュートを叩き込まれた。
「(エヴェラウドの)特徴が分かっていた中で、本当に特徴的なゴールを決められてしまった。仲間とも情報共有が必要だったし、チームとしてもっと準備できることがあったと思うので、すごく悔しいです」
それでも、「僕としてはすごく充実した時間だった」と、Jリーグ屈指の点取り屋との対戦を振り返った。
岐阜、栃木時代にも身につけた「30番」を鳥栖でも背負い、闘志あふれるプレーで存在感を放つ。そんな田代のJ1での戦いはまだ始まったばかりだ。
「今日みたいな試合で勝たせられる選手になることがすごく大事だと思います。前の選手が(ゴールを)決める、決めないに関わらず、後ろが(失点を)ゼロに抑えることがすごく大事。もっと周りの選手と一体となって、戦っていかなければいけません」
自身のさらなる成長とチームの勝利を求め、田代は鳥栖のチームメイトとともに研鑽を積んでいく。
取材◎サッカーマガジン編集部 写真◎J.LEAGUE