上写真=鹿島戦で途中出場した三好(写真◎J.LEAGUE)※写真は21節清水戦のもの
■2019年8月10日 J1リーグ第22節
鹿島 2-1 横浜FM
得点者:(鹿)セルジーニョ、上田綺世 (横)仲川輝人
「苦しいときに助けられる選手に」
リーグ戦2試合ぶりの白星を手にしたい横浜FMだったが、カシマスタジアムでの一戦は苦戦を強いられた。試合開始20秒で先制ゴールを許し、後半にはボランチの扇原貴宏がこの日2度目の警告を受けて退場。一時は同点に追いつくも守り切れず、87分に勝ち越しゴールを決められて敗北を喫した。
背番号41がピッチへ送り込まれたのは、1点ビハインドの65分だった。「得点を奪いに行くというところで、2列目の真ん中のポジションに入りました。積極的に裏(のスペース)に抜けることと、(味方からパスを)受けることをやっていこうと思いました」と、 MF三好康児は果敢に鹿島ゴールへと迫った。出場からわずか3分後にチームは同点に追い付き、試合の流れを一時はつかんだ。
ただ、77分に数的不利となると、ボランチにポジションを下げた。当初のトップ下に比べるとやや低い位置でボールを握り、チャンスをうかがったが、「一人退場してしまうと、厳しい展開になるのは仕方ないことなのかなと思います」と、決定機を作るには至らなかった。
「自分がボールを触ることで、常にチャンスを作り続けられる選手にならなければいけないと思っています。この試合ではボールロストするシーンがあったので、もっと突き詰めていかなければいけない」
チームは前節清水戦(●0-1)の敗北に続き、今季リーグ戦初の連敗を喫して順位を4位に下げた。この日、首位FC東京が勝利したことで、勝ち点差を「9」に広げられた。逆転優勝のためには、次節からまた白星を積み重ねていくしかないだろう。
「苦しいときに助けられる選手、こういった展開の中でチームを勢いづけられる選手になりたい。特に今日なんかは途中から出ている立場なので、チームの流れを変えるためにプレーしなければいけない」と、三好は劣勢の試合展開を打開する力を欲する。
チームは次節C大阪戦を前に、8月14日には横浜FCとの天皇杯3回戦を控えている。勢いを取り戻すためにも、“横浜ダービー”に勝利してリーグ戦へ弾みをつけたいところだ。
「やはり、流れは1試合ずつ戻していくしかないので、まずは全員で天皇杯をしっかり戦えればと思います」
2004年以来となるJ1の頂点へ向けて再浮上すべく、トリコロールの戦士は目の前の一戦一戦に向き合う。
取材◎小林康幸