AFCチャンピオンズリーグ(ACL)はグループステージ第3戦を迎え、10月25日にG組の横浜F・マリノスがホームにカヤFC(フィリピン)を迎えた。負傷者が続出してメンバー構成に苦しむ中、3バックに変えて臨んで攻め続け、終わってみれば3-0。実力差を見せつける結果で、連勝をマークした。

上写真=3バックで臨んだゲームで、キャプテンの喜田拓也がその中央に入って引き締めた(写真◎Getty Images)

■2023年10月25日 ACLグループステージ第3節(@横浜国際/観衆7,524人)
横浜F・マリノス 3-0 カヤFC(フィリピン)
得点:(横)水沼宏太、杉本健勇、アンデルソン・ロペス

「もっともっとイメージを共有しながら」

 横浜F・マリノスが試練の3バックでも、しっかりと勝利をもぎ取った。

 特にセンターバックに負傷者が続出し、この日はついに、右から松原健、喜田拓也、永戸勝也の3人で最終ラインを形成することになった。右のワイドに水沼宏太、左は井上健太が入り、中盤のセンターは渡辺皓太と吉尾海夏のコンビ。最前線には杉本健勇が立ち、その近くでエウベルと西村拓真が関わっていく配置で臨んだ。さらには、25分に永戸が負傷して交代を強いられ、 榊原彗悟がボランチに入って、吉尾が3バックの左に入る事態に。

 まさかのスクランブルでも、攻めた。カヤFCはここまで連敗していて、実力差は明らか。横浜FMはいつもとは違うポジションでプレーした選手も多い中で、守備を固める相手をいかに崩すかが焦点になった。先制までやや時間がかかったとはいえ、35分には水沼が決めてみせる。

 左から押し込んで、エウベルが少し戻りながら運んでからDFラインの裏へ浮き球のパス。右から走り込んでいた水沼が、ゴールに背を向けながらもバックヘッドでGKの頭を越す巧みなシュートを放つと、ゴールに吸い込まれた。

 後半も横浜FMが攻めながら、相手のカウンターを阻止する展開。そして待望の追加点が生まれたのは、72分だった。

 左に回っていた水沼が相手陣内深くに入ってから後ろに戻すと、吉尾が左足でワンタッチクロス、これを中央で杉本健勇がヘッドで押し込んで、リードを2点に広げた。

 81分には左の裏で受けた水沼が、角度のないところから逆サイドへループシュート、右ポストに当たってゴールを割った。しかし、これはオフサイド。それでも90+5分には、ヤン・マテウスが中央やや右からゴール方向へ強めの浮き球のパスを送り、アンデルソン・ロペスがバックヘッドでゴールへと送り込んで、試合を締めた。

 先制した水沼は「かっこよくなかったけど」と自らのゴールに苦笑いしつつも、「エウベルとあそこはイメージは持っていたので、それ通りに決まってよかった」と喜んだ。

 しかし、ゴール前を固める相手を崩す難しさも痛感。「全体的にイメージが乏しいし、引かれた相手にアイディアをもっと出していかないと、この先、崩せないので、もっともっとイメージを共有しながら、イメージを出しながらやっていきたい」と、さらなるブラッシュアップを意識していた。

 結果的にヘッド3発で横浜FMが連勝として、2勝1敗。グループステージの最初の3試合を終え、「後半戦」で突破を狙う。


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