WEリーグのサンフレッチェ広島レジーナが11月8日、理念推進日『WE ACTION DAY』でピースポダイアログツアー(平和学習ツアー)を実施した。広島市の平和記念公園などをめぐりながら過去を学び、未来を考える体験型ツアーで、小中学生の子どもと保護者が参加し、被爆地・広島で平和とスポーツのつながり、スポーツの意義について考える機会を得た。

上写真=参加者はレジーナの近賀ゆかりアンバサダー(前列右端)、WEリーグの海堀あゆみ理事(前列左端)とともに、広島平和記念公園から徒歩すぐのエディオンピースウイング広島に移動して記念撮影(写真◎WE LEAGUE)

「平和であるからこそサッカーができる幸せ」

 WEリーグは設立1年目の2021/22シーズンから『WE ACTION DAY』を実施している。WEリーグの各クラブまたはパートナーが、各々のフィールドで関係者とともに実際のアクティベーションを行なう活動で、WEリーグが理念として掲げている『女子サッカー・スポーツを通じて、①夢や生き方の多様性にあふれ、②一人ひとりが輝く ③社会の実現・発展に貢献する。』を実現するために、「①多様性・ジェンダー」「②教育・健康」「③地域貢献」の各領域において行なわれている。

 各クラブが地域の特色などに沿って活動しており、被爆80年を迎えた広島をホームタウンとするレジーナは、広島の高校生が企画したピースポダイアログツアーを実施。抽選で選ばれた小・中学生の子どもと保護者に、レジーナの近賀ゆかりアンバサダー、WEリーグの海堀あゆみ理事を加えた25人が参加した。
 
 参加者は平和記念公園や原爆死没者慰霊碑などをめぐり、企画した高校生が当時の被害状況などを説明。終了後に近賀ゆかりアンバサダーは「あらためて学習することで、過去から未来に進んでいると感じることができた。平和であるからこそサッカーができる幸せを感じられて、すごく良い時間になった」と語った。
 
 平和記念公園内の平和記念資料館、原爆死没者慰霊碑、原爆ドームが南北方向に一直線に並んでいる景観は『平和の軸線』と呼ばれ、レジーナのホームスタジアム、エディオンピースウイング広島(Eピース)は原爆ドームから軸線の延長線上にある。参加者はツアー終了後に徒歩でSOMPO WEリーグ第13節・レジーナ対マイナビ仙台が行なわれるEピースへ移動し、海堀理事は「原爆ドームからスタジアムへと続く道と、平和の関係が印象的だった。平和だからスポーツができるという意味でも、試合日にこのような『WE ACTION DAY』を実施できたことは、非常に意味があることだと思った」と振り返った。
 
 これまでも『WE ACTION DAY』では、マイナビ仙台がウガンダの小学生への手作り布ナプキン・ユニフォームの寄贈を行なったり、ジェフ千葉レディースが地元の蘇我小学校の生徒が地域振興を目的に、ホームゲームのイベントを丸ごと企画する活動を実施してきた。11月26日には三菱重工浦和レッズレディースが、認知症のある方とのふれ合いなどを通じて、認知症を取り巻く社会や未来について考える取り組みを実施する。今後WEリーグでは各イベントの効果測定を行ない、社会に対してどのようなインパクトを与えられたのかをレポートで発信することを予定している。


This article is a sponsored article by
''.