上写真=延長の激闘を制した早稲田大学HUMAN FC Aが初優勝! Bチーム、Cチームのメンバーも加わって喜びを爆発させた(写真◎高野徹)
延長前半の2得点で突き放す
1982年にプレ大会が開催されたサッカーマガジンカップは、翌83年の第1回大会から今年で43回目。まだ日本でサッカーがマイナースポーツだった冬の時代に競技の普及・発展のために立ち上げられ、近年は大学の準体育会・同好会・サークルの日本一を決める大会と位置付けられている。
代々の選手・女子マネジャーに『マガ杯』『マガジン杯』の愛称で親しまれており、今年は64チームが参加して8日に開幕。8日と9日の予選リーグを経て10日からトーナメントに突入し、12日にアンダーアーマー菅平サニアパークで決勝トーナメントの決勝が行なわれた。
どちらが勝っても初優勝の一戦は15分(30分ハーフ)に動く。三ツ葉キッカーズAの最終ラインとGKの間にボールがこぼれたところに、HUMAN FC AのMF横井葵が猛然とプレッシャーをかけてボールを奪取。相手と競り合いながら折り返すと、拾ったFW市原涼太郎が右足で蹴り込んでネットを揺らした。
なおも追加点を狙うHUMAN FC Aに対し、三ツ葉キッカーズAも後半にかけて良い形でボールを運び、ゴールに迫る場面があったものの、なかなか決定的なシュートには至らなかった。だが残り時間も少なくなってきた49分、左サイドで競り合いのこぼれ球を拾ったFW中暖斗が左足を一閃。鋭い弾道のボールが右サイドネットに突き刺さるスーパーゴールが決まり、同点に追いついた。
前後半60分を戦っても1-1で決着つかず、優勝の行方は10分ハーフの延長にもつれ込んだ。その前半5分、HUMAN FC AはMF井料成輝がGKと1対1になるビッグチャンスを迎え、三ツ葉キッカーズGK木塚友裕に倒されてPKを獲得。市原がキッカーを務めて右を狙ったものの、木塚が見事にセーブし、失点を免れたかと思われた。
しかし、リバウンドに備えて詰めていた横井が右サイドのゴールライン際でボールを拾い、思い切り良く右足シュート。ファーサイドのクロスバーに当たりながらも下にはね返って決まり、勝ち越し点を奪った。
さらにHUMAN FC Aは延長前半8分、右からのシュートをGKがはじいたこぼれ球を、市原が蹴り込んで追加点。延長後半にかけて2点のリードを守り抜き、歓喜の瞬間を迎えた。
HUMAN FC Aは今大会、準決勝までの予選リーグと決勝トーナメントの計7試合が無失点。決勝で初失点を喫したものの、延長で突き放す力強さを見せ、同じく初優勝を狙った三ツ葉キッカーズを振り切って初の日本一に輝いた。
なお決勝に先立って行なわれた3位決定戦では、奥ヤマンチェスター夢テッ斗とFCもこもこ高幡不動店が対戦し、FW盛合鼓太郎が後半に決勝点を挙げた奥ヤマンチェスター夢テッ斗が1-0で勝利。予選リーグ下位2チームによる下位トーナメントは同志社大学三ツ葉キッカーズBが制した。優勝から64位までの全順位と個人表彰選手は以下のとおり。今大会の結果は大会公式インスタグラムにも掲載されている。
取材◎石倉利英 写真◎高野徹、石倉利英
優勝 早稲田大学HUMAN FC A

準優勝 同志社大学三ツ葉キッカーズA

3位 奥ヤマンチェスター夢テッ斗

4位 FCもこもこ高幡不動店

5位 慶應義塾大学理工学部体育会サッカー部 A
6位 早稲田大学稲穂キッカーズ A
7位 明治学院大学白金FC
8位 慶應義塾大学理工学部体育会サッカー部 B
9位 中央大学体同連フースバルクラブ A
10位 早稲田大学稲穂キッカーズ B
11位 明治大学Groovykids A
12位 中央大学サッカー同好会
13位 早稲田大学理工サッカー部 A
14位 立教大学サッカー愛好会 A
15位 早稲田大学稲穂キッカーズ C
16位 中央大学MAPLE A
17位 シャワーボ小金井
18位 早稲田大学理工サッカー部 B
19位 東北学院大学Libero
20位 拓殖大学アドリアーノFC
21位 明治大学体同連サッカー部 A
22位 早稲田大学FC GUSTA B
23位 青山学院大学理工サッカー部 A
24位 立教大学FC立教 A
25位 慶應義塾大学理工学部体育会サッカー部 C
26位 上智大学サッカー愛好会イーグル A
27位 早稲田大学稲穂キッカーズ D
28位 同志社大学三ツ葉キッカーズ C
29位 明治大学生田サッカー部蹴友会 A
30位 早稲田大学荒友キッカーズ D
31位 法政大学工体連サッカー部 B
32位 法政大学工体連サッカー部 A
33位 同志社大学三ツ葉キッカーズ B
34位 早稲田大学FC GUSTA A
35位 法政大学学団連サッカー部
36位 明治大学体同連サッカー部 B
37位 早稲田大学荒友キッカーズ B
38位 法政大学工体連サッカー部 C
39位 中央大学体同連フースバルクラブ D
40位 早稲田大学荒友キッカーズ A
41位 中央大学体同連フースバルクラブ B
42位 中央大学体同連フースバルクラブ C
43位 立教大学FC立教 C
44位 立教大学FC立教 B
45位 慶應義塾大学Vermüle
46位 明治大学Groovykids B
47位 所沢飲穂キッカーズ
48位 早稲田大学HUMAN FC B
49位 中央大学サッカー同好会 マイムマイム
50位 慶應義塾大学理工学部体育会サッカー部 D
51位 青山学院大学理工サッカー部 B
52位 早稲田大学FC GUSTA C
53位 明治大学生田サッカー部蹴友会 B
54位 立教大学サッカー愛好会 B
55位 早稲田大学理工サッカー部 D
56位 青山学院大学理工サッカー部 C
57位 慶應義塾大学理工学部体育会サッカー部 E
58位 中央大学MAPLE B
59位 早稲田大学理工サッカー部 C
60位 早稲田大学HUMAN FC C
61位 中央大学サッカー同好会 プリンス
62位 早稲田大学荒友キッカーズ C
63位 上智大学サッカー愛好会イーグル B
64位 明治大学生田サッカー部蹴友会 C
下位トーナメント優勝 同志社大学三ツ葉キッカーズB

〈個人表彰〉
大会MVP 鈴木 朝陽(早稲田大学HUMAN FC A)

優秀選手(18人)
折原 怜(早稲田大学HUMAN FC A)
内山 晴登(同志社大学三ツ葉キッカーズ A)
小嶋 健聖(早稲田大学HUMAN FC A)
森田 敬太朗(同志社大学三ツ葉キッカーズ A)
山﨑 翔生(同志社大学三ツ葉キッカーズ A)
金子 怜央(明治学院大学白金FC)
井端 陸(同志社大学三ツ葉キッカーズ A)
入江 汰門(早稲田大学HUMAN FC A)
吉田 祥大(奥ヤマンチェスター・夢テッ斗)
井料 成輝(早稲田大学HUMAN FC A)
高田 聖也(FCもこもこ高幡不動店)
吉森 貴史(奥ヤマンチェスター・夢テッ斗)
渡邉 幸之介(FCもこもこ高幡不動店)
鈴木 朝陽(早稲田大学HUMAN FC A)
瀧川 良平(慶應義塾大学理工学部体育会サッカー部 B)
佐野 大知(慶應義塾大学理工学部体育会サッカー部 A)
小栗 颯隼(中央大学サッカー同好会)
今野 凌大(早稲田大学稲穂キッカーズA)
得点王 三森 太陽(慶應義塾大学理工学部体育会サッカー部A) 5得点〈※表彰式欠席〉
新人賞 横井 葵(早稲田大学HUMAN FC A)

1年生優秀選手(11人)
岩尾 飛舞(早稲田大学稲穂キッカーズ A)
松本 匡人(同志社大学三ツ葉キッカーズ A)
加藤 悠人( 明治学院大学白金FC)
スミス 聡太郎(早稲田大学稲穂キッカーズ A)
中村 豪 (早稲田大学稲穂キッカーズ A)
出口 大樹(慶応義塾大学理工学部体育会サッカー部 B)
松井 陸希(慶応義塾大学理工学部体育会サッカー部 A)
片桐 大智(早稲田大学FC.GUSTA C)
中 暖斗(同志社大学三ツ葉キッカーズ A)
三森 太陽(慶応義塾大学理工学部体育会サッカー部 A)
横井 葵 (早稲田大学HUMAN FC A)
ベストマネージャー賞 同志社大学三ツ葉キッカーズのマネージャーの皆さん

大会公式インスタグラム
[開催概要]
●大会名:第43回サッカーマガジンカップ オープン大会2025
●会場:長野県上田市・菅平高原内芝生グラウンド
●主催・運営:株式会社毎日コムネット
●後援:株式会社ベースボール・マガジン社
●協力:上田市、菅平高原観光協会、菅平高原旅館組合、菅平高原グランド部会
●特別協賛:株式会社EVE JAPAN、株式会社ZIPAIR Tokyo、他


