上写真=優れた技術でシュートコースを生み出し、ネットを揺らしたパーマー(写真◎Getty Images)
■2025年7月4日 準々決勝(@リンカーンFF)
パルメイラス 1−2 チェルシー
得点:(パ)エステバン
(チ)コール・パーマー、オウンゴール
チェルシー加入のエステバン
予想通り、ボールを握ったのはチェルシーだった。先制したのもそのチェルシーだ。16分、右サイドに位置したトレボ・チャロバーから斜めのパスを引き出したパーマーがボックス手前で受けるとトラップしながらターン。左へ持ち出してシュートを放ち、ゴール左隅に決めた。
その後、パルメイラスも反撃に出る。すると53分、18歳の若者がネットを揺らした。リチャード・リオスの右クロスをニアで受け取ったエステバンが振り向きざまに右足シュート。誰もがクロスを予想する中でニア上をぶち抜き、パルメイラスが同点に追いついた。エステバンは新シーズンからチェルシーでプレーする期待の若手でもある。母国メディアからは今大会のプレーぶりについて「クラブへの忠誠心に欠ける」と批判を受けていたが、そうした声を払拭する一撃でもあった。
その後も試合は一進一退となったが、決勝点は意外な形で生まれた。83分、左CKの場面でチェルシーはショートコーナーを選択。パーマー、エンソ・フェルナンデスが絡んでパスを回し、ボックス左でボールを引き取ったマロ・ギュストが折り返す。するとボールが相手DFグスティン・ギアイに当たってゴールへ。クロスに対応するため、重心を移していたパルメイラスの守護神ウェベルトンも反応は遅れ、防ぐことができなかった。
試合はそのまま2−1で終了し、チェルシーが準決勝進出を決めた。数日前に加入し、試合前日にチームに合流したばかりのジョアン・ペドロが早速、途中出場するなど、頂点に向かう準備を着々と整えている印象も受ける。次戦は決勝進出をかけてフルミネンセと対戦。2戦続けてブラジル勢と相まみえることになった。
一方のパルメイラスは個人技と組織立ったプレーで今大会、存在感を存分に示したが、4強入りにはあと一歩足りず。ベスト8という成績で大会を去ることになった。