上写真=イングランドは後半アディショナルタイム、ワトキンスが右足シュートを逆サイドに突き刺して劇的な決勝ゴール(写真◎Getty Images)
■2024年7月10日 準決勝(@ドルトムント)
オランダ 1-2 イングランド
得点:(オ)シャビ・シモンズ
(イ)ハリー・ケイン、オリー・ワトキンス
交代出場の2選手で決勝点
試合は立ち上がりから大きく動いた。まず7分、オランダはMFシャビ・シモンズが敵陣の高い位置でボールを奪うと、エリア外右サイドから強烈な右足シュートをゴール左上に突き刺し、いきなり先制点を奪う。
だがイングランドも14分、エリア内での浮き球をFWハリー・ケインが右足ボレーで狙う。これはクロスバーの上に外れたものの、ブロックしようとしたオランダDFデンゼル・ダンフリースが右足裏でケインの右足を蹴っており、VARの介入とオンフィールドレビューの結果、判定はPKに。これをケインが自ら決めて同点とした(得点時間は18分)。
その後もチャンスの応酬となり、23分にはイングランドMFフィル・フォーデンがエリア内で突破、至近距離からの右足シュートでGKを破ったが、カバーに入っていたダンフリースがゴールライン上でブロック。30分にはオランダがCKからダンフリースがヘッドで狙うも、クロスバーに当たって外れる。
イングランドは32分にもフォーデンが左足でミドルシュートを放つが、左ポストに当たって決まらない。35分にFWメンフィス・デパイが負傷交代したオランダは押し込まれる時間が長かったものの、そのまま1-1で前半を終えた。
ハーフタイムに両チームが選手交代で動いて迎えた後半は一転、お互いに決定機を作れない一進一退の攻防が続く。オランダはセットプレーでDFフィルジル・ファンダイクやダンフリースがシュートを放つも、得点には至らない。
イングランドも79分に右サイドから攻め込み、フォーデンのパスをDFカイル・ウォーカーがセンタリング、FWブカヨ・サカが左足で蹴り込んだ。2点目かと思われたが、ウォーカーの位置がオフサイドで得点は認められず。
イングランドは81分にケインに代えてFWオリー・ワトキンス、フォーデンに代えてFWコール・パーマーを投入したが、この采配が的中する。後半アディショナルタイムに入った直後の90+1分、パーマーのパスに合わせてエリア内右サイドに走り込んだワトキンスが、ワントラップから強烈な右足シュートで逆サイドのネットを揺らした。
これが劇的な決勝点となって逆転勝利を収めたイングランドは、2大会連続の決勝進出。欧州王座が決まるスペインとのファイナルは現地14日(日本時間15日早朝)、ベルリンのオリンピア・シュタディオンで行なわれる。