ドイツで開催されているUEFA EURO2024は現地7月5日、準々決勝が行われ、シュツットガルトではスペインとドイツが対戦した。強豪国同士の試合は互いに譲らず、延長戦に突入。すると119分にミケル・メリーノがゴールを決め、スペインが勝利。2大会連続の準決勝進出を決めた。

上写真=119分に勝ち越しゴールを決めたスペインのミケル・メリーノ(6/写真◎Getty Images)

■2024年7月5日 準々決勝(@シュツットガルト)
スペイン 2−1 ドイツ
得点:(ス)ダニ・オルモ、ミケル・メリーノ
   (ド)フロリアン・ビルツ

敗れたドイツのクロースはこの試合で現役を引退

 今大会屈指の好カードが準々決勝で実現した。攻守両面で高水準のプレーを披露し、ここまで勝ち上がってきたスペイン。開催国として粘り強い戦いぶりで勝ち進んできたドイツ。前半から互いに譲らず、緊迫感のあふれる展開になった。

 0−0で折り返した後半、スペインが均衡を破る。ネットを揺らしたのは試合開始早々に負傷したペドリに代わって前半8分からピッチに入っていたダニ・オルモだった。

 右サイドで開いてモラタからボールを引き取ったラミン・ヤマルがドリブルしながらカットインを試みる。対峙するドイツの左サイドバック、ラウムが飛び込んでこないと見るや小さい足の振りでペナルティースポット付近へ低く鋭いクロスを供給。そこへダニ・オルモが走り込み、右足ダイレクトでシュートを決めた(51分)。

 その後、1点を追いかける形となったドイツは猛攻を仕掛けた。しかしスペインの守護神ウナイ・シモンが好セーブを連発。開幕戦以来の出場となるミュラーをピッチに送ってチームを勢いづかせたが、なかなかゴールをこじ開けることができず。試合はそのままスペイン勝利で終わるかと思われた。

 ところが89分、若き才能のひと振りで開催国が試合を振り出しに戻す。左右に揺さぶる攻撃を展開すると、ミッテルシュタットの左クロスをボックス右にいたキミッヒが頭で落とし、そのボールにビルツが反応。右足で蹴り込み、ネットを揺すった。

 土壇場でドイツが追いつき、試合は延長戦に突入。106分にムシアラが放ったシュートはボックス内でスペインの左サイドバック、ククレジャの手に当たった。しかしハンドとは判定されず、そのまま試合続行。ドイツは勝ち越しのチャンスを逸した。

 すると119分、今度はスペインが土壇場で勝ち越しゴールを決める。ダニ・オルモの左クロスを2列目からゴール前に入り込んだミケル・メリーノがヘディング。名手ノイアーが一歩も動けない一撃で、スペインがゴールをもぎ取った。

 試合はそのまま2−1で決着。スペインが2大会連続でベスト4進出を決めた。開催国ドイツも粘りを見せたが、再び追いつくことはできず。今大会限りで現役引退を表明していたクロースはこの試合をもってスパイクを脱ぐことになった。


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