上写真=土壇場でゴールを決め、イタリアを救ったザッカーニ(写真◎Getty Images)
■2024年6月24日 グループステージ第3節・B組(@ライプツィヒ)
クロアチア 1−1 イタリア
得点:(ク)ルカ・モドリッチ
(イ)マッティア・ザッカーニ
PK失敗を取り返す気迫のゴールも…
試合が動いたのは、後半だった。
52分、クラマリッチがボックス左から上げたクロスがフラッテージの手に当たり、ハンドの判定。クロアチアがPKのチャンスを得た。
キッカーはキャプテンのモドリッチ。ゴール右下を狙ったシュートはしかし、イタリアの守護神、ドンナルンマに読まれて弾かれる。
クロアチアは先制のチャンスを逸し、イタリアは絶体絶命のピンチを免れたかに思われた。だが、このPKには続きがあった。ドンナルンマが弾いたボールをイタリアはクリアするが、クロアチアが回収。そこから攻撃を展開すると、スチッチがクロスを上げ、ゴール前に飛び込んだブディミルがボレー。
ドンナルンマが再び抜群の反応を見せてシュートをストップしたが、こぼれ球に真っ先に反応した選手がいた。数十秒前にPKを失敗したモドリッチだった。左足を振り抜き、今度はしっかりシュートを突き刺した。
イタリアは失点後、攻勢をかけたものの、ゴールは遠く、試合はそのまま1−0で8分間のアディショナルタイムに突入。イタリアの3位転落が濃厚となったが、最後の最後にドラマが待っていた。
90+8分、カラフィオーリが中央をドリブルで進み、左へ展開。フリーになっていたザッカーニが右足カーブをかけたシュートを放ち、イタリアが土壇場で追いついた。このシュートがラストプレーとなり、そのまま試合終了。イタリアが劇的な展開で、グループBの2位となり、決勝トーナメント進出を決めた。
一方のクロアチアは『天国から地獄』を味わうことになった。勝利をつかみかけながら勝ちきれず、順位は勝ち点2の3位で決定。各グループ3位のうち上位4チームが決勝トーナメントに進出できるレギュレーションのため、突破の可能性こそ残されているが、現時点でも3位で勝ち点3を積んでいるチームが3チームあり、勝ち点2で得失点「−3」のクロアチアはかなり厳しい状況となっている。