パリ五輪への切符を懸けた『AFC U23アジアカップ』でU―23日本代表は、U−23中国代表との難しい初戦を白星で飾った。中2日で迎える第2戦、U―23UAE代表戦は、ある程度、選手をローテーションして臨むことになりそうだ。現地からリポートする。

上写真=現地でトレーニングするU23日本代表(写真◎AFC)

選手を休ませるならこのタイミング

 大岩剛監督は初戦からの修正ポイントを問われて、「少し特殊な試合だったので」と小さく苦笑いを浮かべた。実際、開始17分で10人になってしまい(西尾隆矢が退場)、アディショナルタイムを含めて80分以上を一人少ない中で戦い切ったのはかなりイレギュラーで、そこから課題を抽出するのは難しい。それゆえに、「(第1戦の反省を)2戦目に生かすというよりは、新たにUAE戦に向けての準備が大事」と強調する。

 気になるのはコンディションだが、「大きな変化はないとメディカルから報告を受けている」と大岩監督。血液や尿などからデータも採って疲労度を計測しているが、特に大きな消耗があった選手はおらず、新たに故障を抱えてしまった選手はいないということだった。

 この点について、選手の反応も総じて楽観的だった。「そんなに疲労度はないですね。走行距離もそんなになかったし、強度も高い試合ではなかったので」と藤田譲瑠チマ(シント=トロイデンVV)が言えば、終盤に足がつっていたDF関根大輝(柏)も「今日(試合前日)動いてみても、疲れている感じはなかった。問題ないと思います」とコメント。MF山田楓喜(東京V)が「試合がいっぱいあるほうが嬉しいタイプなんで」と笑って語っていたように、中国戦に先発した選手が軒並み「次もいけます」という雰囲気を出していたのは印象的だった。

 もっとも、だからと言って中国戦と同じメンバーでUAE戦に臨むとは考えにくい。「相手の分析も踏まえて」と指揮官が言ったように、異なるゲーム展開を予想しての選手の入れ替えもそうだが、やはり連戦が続いていくことを見据えてのローテーションは十分にありそうだ。

 UAEに勝てばグループステージ突破も決まる可能性は高いが、現実的には引き分け以下に終わり、韓国との第3戦が「決戦」になることも考慮に入れておく必要がある。その場合は準々決勝、準決勝と「決戦」が続くことになるわけで、ある程度、選手を休ませるとしたらここしかないとも言えるわけだ。

 このため、半分程度を入れ替える形になると予想する。第1戦は交代出場だったFW佐藤恵允(ブレーメン)は、試合翌日の控え組だけでのトレーニングを終えたあと、こう語っている。

「今日の練習もみんなギラギラしていた。本当に誰が出ても、自分たちのやるプレーが統一できるのがこのチームのいいところだと思う。選手が入れ替わっても、今まで積み上げてきたものを出せれば絶対に勝てる。もし自分が出たら引っ張っていけるようにやっていきたい」


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