パリ五輪世代にあたるU-21日本代表が臨むU-23アジアカップは、6月15日(現地時間)に地元ウズベキスタンと準決勝で対戦し、0-2で完封負けを喫した。序盤からウズベキスタンの鋭い守備に手を焼いて、準決勝で韓国を相手に見せたような攻撃を繰り出せなかった。

上写真=日本はウズベキスタンの出足の鋭さに後手に回り、決勝に進めず(写真◎AFC)

■2022年6月15日 AFC U23アジアカップ準決勝(@ブニョドコルS)
ウズベキスタン 2-0 日本
得点者:(ウ)ジャロリディノフ、ノルチャエフ

「前半からなかなかペースをつかめなかった」と藤田

 準々決勝で韓国を気持ちよく下したときのような軽快さが、この日の日本には見られずに、優勝の夢はついえた。

 準々決勝で観客がものを投げ入れるなどの行為に対する制裁で、地元のウズベキスタン側の観客が入場できないという中での一戦。日本に有利に働くかと思われたが、準決勝で延長戦、PK戦まで戦ったウズベキスタンが、疲れを見せずに元気。高い位置から積極的に制限をかけながら、日本のビルドアップを引っ掛けに来た。

 これをまともに受けてしまった日本は、なかなかテンポが出ない。グラウンドコンディションが悪く、ボールの運びがスムーズにいかず、パスコースを作る判断も遅れてボールホルダーがじわじわと詰め寄られていく。

 日本の前半のチャンスは数えるほどで、14分、左CKのこぼれ球を藤田譲瑠チマが狙ったシュートが最初。18分に右CKをショートでつないで加藤聖がファーに送るが、馬場晴也がわずかに追いつかなかった。最大のチャンスは44分。チェイス・アンリが自陣からロングキックを飛ばすと左サイドで抜け出した加藤聖がファーへ。逆サイドからフリーで入ってきた藤尾翔太がダイレクトで狙うが、右足に当てるだけになってしまってGKに難なくキャッチされた。ウズベキスタンもペナルティーエリア付近まで運びながら、そこから先はミスで自滅してくれて、日本にとっては無失点で済んだことを良しとすべきだろう。

 後半に入っても流れは変わらず、ウズベキスタンが日本のパスを狙っていき、ついにその餌食にあってしまう。60分、加藤聖が持ち運んで出したパスが相手に渡り、そこからつながれて、最後はエースのジャロリディノフが中央から自慢の左足で強烈なミドルシュート、アウトサイドにかけて鋭く左に曲がったボールがゴール左に吸い込まれた。

 今大会で初めてリードを許した日本は、ここからは攻めるのみ。交代で入った山本理仁がボールを散らし、藤田と鈴木唯人が絡むとチャンスになってペナルティーエリアまでは入るものの、そこからのひと突きが足りない。すると、89分にミスから裏を突かれてノルチャエフにGK鈴木彩艶との1対1で冷静に沈められた。

 4選手が新型コロナウイルスで陽性判定を受ける難しい局面でのゲームになったが、最後まで足が重く、ゴールは遠かった。

 キャプテンの藤田はやはり、序盤から苦しんだ心境を明かした。

「前半からなかなかペースをつかめなかったし、個人的にも中途半端なプレーが多かったので、そういった流れが後半も断ち切れずにズルズルといってしまったのが、0-2で終わった敗因かなと思います」

「ボールを取ったあとの正確なパスやハードワークのところで、なかなか勢いを持って相手へのプレスができず、相手に自由に攻撃させてしまいました」

 この敗戦により、日本は3位決定戦に回ることに。6月18日にオーストラリアと対戦することになった。

 藤田は改めて「応援してくれている方もいるので、最後に勝って、気持ちよくというわけではないけれども、勝って締めくくりたいと思います」とこの悔しさをぶつけるつもりだ。

【試合情報】
『AFC U23アジアカップ2022 3位決定戦』
▼2022年6月18日(土):22時キックオフ
・日本代表vsオーストラリア代表
※DAZN独占配信


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