上写真=相手のOGを誘発するクロスをあげたジョーダン・ヘンダーソン(写真◎Getty Images)
シュート数は20本対1本
試合が動いたのは、後半だ。左から右へとボールを動かしたリバプールは、右インサイドハーフのジョーダン・ヘンダーソンがモハメド・サラーの外を回るようにしてボックス右横に進入。パスを受けてクロスを上げると、ビジャレアルの左サイドバック、ぺルビス・エスピニャンに当たって方向が変わり、そのままゴールイン。前半からボールを握り、リバプールが押し気味に試合を進めていたが、53分にオウンゴールという意外な形で先制ゴールが生まれた。
その2分後、今度はリバプールらしい形でネットを揺らす。相手DFがそろっている中でもサラーが仕掛けてボックス内へスルーパスを送ると、抜群のタイミングで裏に飛び出したサディオ・マネがGKヘロニモ・ルジが触るよりも早くボールをつつき、ゴールに流し込んでみせた。
鮮やかな畳みかけで、たちまち2-0としたリバプールはその後も勢いを持続。ビジャレアルにほぼチャンスを与えることなく、攻め続けた。結局、3点目を生むことはできなかったものの、リバプールはその強さをピッチで存分に表現して準決勝第1レグを終えた。
ボールをロストした後の守備への切り替えが早く、リバプールは敵陣での即時奪回から連続攻撃を実現した。終始ビジャレアルを押し込んで試合を進めていった。スコアは2-0だったが、20本対1本というシュート数が示す通り、内容でリバプールは圧倒した。
むろん、まだ2点差であり、ビジャレアルにも逆転の可能性はあるが、リバプール強しを印象付ける90分だった。この勢いのまま、決勝進出を決めるのか。第2レグは5月3日(現地)、ビジャレアルのホーム、エスタディオ・デ・ラ・セラミカで行われる。